市川猿之助の代役 19歳市川團子が大役務めた 堂々とした姿に観客が涙「ものすごい重圧でも頑張って」

[ 2023年5月20日 13:08 ]

市川團子
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 歌舞伎俳優・市川團子(19)が20日、市川猿之助(47)の代役を急きょ務めることになった東京・浜町の明治座5月の昼の部公演「不死鳥よ 波濤(はとう)を越えて―平家物語異聞―」が幕を開けた。

 もともとは「市川猿之助奮闘歌舞伎公演」と題され、文字通り猿之助が奮闘し、主役として昼夜の部で躍動するはずだった舞台。猿之助が救急搬送された18日、翌19日の昼の部の休演を経て、開催が危ぶまれる中、わずか1日の準備時間で團子は観客の前に立った。その姿に涙して目頭を押さえるファンが続出。血みどろの姿になっての立ち回り、張りがあって聴かせる声での歌唱シーンに満員の客席からは大きな拍手が鳴り響いた。クライマックスシーンの宙乗りも堂々と披露。代役初日をノーミスで乗り越えた。終演後には約10分間ものスタンディングオベーションが起きた。観劇した中年の女性客は取材に「急な代役なのに見事な演技でした。感動しました」と涙を浮かべながら話した。

 祖父の市川猿翁(83、当時三代目猿之助)が1979年に初演した演目。團子は猿翁の長男で俳優の香川照之の1人息子。関係者は「会議が開かれ、猿翁さんの血を引く團子さんに代役を務めてもらうことになった」と舞台裏を明かしている。

 開幕前にはファンから「突然の大役でものすごい重圧でしょうが、頑張ってほしい」「華のある團子さんなので、きっと素晴らしい舞台を見せてくれるはず」などのエールと期待の声が上がっていた。

 ◇市川 團子(いちかわ・だんこ)本名香川政明(かがわ・まさあき)。2004年(平16)1月16日生まれ、東京都出身の19歳。12年に東京・新橋演舞場の「スーパー歌舞伎 ヤマトタケル」で市川團子を名乗り初舞台。13年に国立劇場の「春興鏡獅子」の胡蝶役で国立劇場賞特別賞を受賞。屋号は澤瀉屋。

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