笠井信輔 防衛費増額めぐり政府の説明不足を指摘「とりあえず今、こういう危機だから…」

[ 2023年1月24日 17:17 ]

笠井信輔アナウンサー
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 フリーアナウンサーの笠井信輔(59)が、22日放送の読売テレビ「そこまで言って委員会NP」(後1・30)に出演。防衛費増額について言及した。

 番組では岸田文雄首相が防衛費の増額をめぐり、5年後の2027年度に防衛費と関連する経費を合わせてGDP(国内総生産)の2%に達する予算措置を講じるよう指示したことを紹介。この「GDP比2%の増額」に賛成か反対か、コメンテーターに意見を求めた。

 経済ジャーナリストの須田慎一郎氏が「ロシア、中国、北朝鮮に対し、きちんとしたメッセージを送ることができるし、ヨーロッパ、アメリカと足並みをそろえることで同盟関係を強化する政治的メッセージもあると思う」と賛成と回答した。

 ただ、笠井は反対とし「防衛費を上げなきゃいけないってのは十分、分かるんです。国際情勢が不安定な中で」と増額に理解を示しつつも「それって本当に防衛庁の現場や自衛隊の方々が“これだけ必要だから(23年からの5年間で)43兆円にしてください”って積み上げたお金のように思えない」と現場からの意見があっての増額ではないと指摘。「とりあえず今、こういう危機だから、これぐらい出せるよってことで、防衛省に聞くと“これから精査します”ってお答えじゃないですか。“これだけ(お金を)あげるから何かに使って”ってのは予算の分割としては違う」ときちんと何にどれぐらい必要か示すべきではと述べた。

 この意見には軍事ジャーナリストの井上和彦氏も「岸田さんがまず最初にやらなきゃいけないことは、今の日本を取り巻く安全保障環境はこうなっていて、今の自衛隊の状況はこんなんですって説明した上で増税を考えるとか。増税は反対ですけど」と政府はきちんと説明が必要と共感。「防衛費の中で自衛官の定員があって、92%の充足率しかない。100%にすると予算足りないんですよ。こういう不健全な状態を今までずっと続けてきて、自衛官の創意と工夫でやりくりしてきてだけど、“このままではどうにもならない状況です”ってきちんと説明しないで、“いきなり防衛費上げます。増税だ”っていうのは、国民は理解しない」と訴えた。

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2023年1月24日のニュース