“勝利の女神”影山優佳のW杯名場面ベスト3「言わずもがな、1位は…本当にしびれました」

[ 2022年12月20日 04:00 ]

FIFAワールドカップカタール大会

サッカーW杯で話題を呼んだ日向坂46の影山優佳
Photo By 提供写真

 サッカーW杯カタール大会でアルゼンチンの優勝を含め、数々の予想を的中させ“勝利の女神”と注目を集めた日向坂46の影山優佳(21)。本紙の取材にW杯の名試合ベスト3、日本代表戦名シーン3選、そしてサッカーファンの心に“ゲーゲンプレス”した大活躍の日々を振り返った。

 【1位 完璧!アルゼンチンの2点目】 
 言わずもがな、1位は決勝のアルゼンチン―フランス戦です!1試合で合計6得点。得点王争いをしていたエムバペ選手ハットトリックとメッシ選手はMVP。本当にしびれました。注目したのは、アルゼンチン2点目のメッシ選手の巧みなタッチで繰り出されたパスとその後の流れるような完璧な展開です。スルーパスの出し方やシュートの合わせ方、飛び出し方など全てが完璧だったからこそ生まれたゴールでしたね。

 一方フランスはデシャン監督の采配に脱帽です。前半2失点の前線2枚交代、さらにはグリーズマン選手の交代。どんな意図があるのかとスタジオでも話題になりました。個人的にはグリーズマン選手を中心に作られた洗練されたパスワークを一度破壊し、引き気味だったアルゼンチンを前に出させる。そうすることで試合をかき乱したことで、結果的にフランスがチャンスを迎えられるようにしていたのではないかなぁ?と思っています。

 最後のPKは気持ちが強い方が勝つ、という手に汗握る展開。この試合中はずっと、呼吸がうまくいかないくらい興奮しました。

 【2位 夢の日本グループ1位通過】
 2位は日本―スペイン。前田大然選手をはじめとした前線からのプレスや、堂安律選手のスーパーゴール、そして三笘薫選手の1・88ミリの歓喜。個々人が戦術となっていたからこそ成し遂げられた勝利だと思います。日本がスペイン、ドイツを倒してグループ1位通過。たくさんの夢を見せてくださった、しびれる試合でした。この試合を見てサッカー楽しい!と思ってくださった方も多いはずです。

 【3位 優勝候補同士の乱打&PK戦】
 3位は準々決勝のフランス―イングランド戦です。優勝候補がベスト8で対決するということで楽しみにしていたのですが、あれほどの激戦・乱打戦になるとは!チュアメニ選手の強烈ミドルを皮切りに、守備もビッグセーブやナイスカットの連発で、ずっとドキドキ。ここまでアシスト役としての活躍が目立っていたケーン選手がPKを決め、もう一度あったPKの機会では、同じクラブチームのロリス選手に止められてしまう場面は、ストーリーも含めてしびれました。

 【番外!日本の名場面】
 ≪後世に語る 三笘選手の1・88ミリ≫
日本代表戦の名シーン1位は、やはりスペイン戦での三笘薫選手の1・88ミリです!三笘選手や前田選手がよくあそこで諦めずに足を伸ばし、体を投げ打って、そしてクロスが来ることを予測して田中選手がいい位置にポジションを取っていましたよね。日本中が「in」を祈ったあの一瞬と歓喜の瞬間は後世に語り継がれることと思います。今大会の日本代表の諦めない強さを象徴するシーンでした。三笘選手と田中碧選手のハグも、「来ると思ってた!」という会話も感動。これまでの2人の努力や信頼関係を感じ取ることができました。

 ≪神懸かり級 浅野選手の決勝弾≫
 2位はドイツ戦の勝ち越しゴール。浅野拓磨選手の神がかったトラップからの走力勝ち、からのノイアー選手のニアを突き刺すゴール!完璧なタイミングと形のロングボールを含めてすごかったです!あの世界的GKのノイアー選手から日本がゴールを奪うこと自体信じられないくらいでしたので、そこから先の日本に「もしかしたらコスタリカ、スペインも行けるのでは!?」というムードをもたらした大切な一戦だったと思います。浅野選手お決まりのジャガーポーズが、喜びのあまりか普段より遅めだったのも好きなポイントの一つです(笑い)

 ≪采配ズバリ 冨安選手の好守備≫
 3位は冨安健洋選手の守備と森保一監督の采配。スペイン戦でアルバ選手とファティ選手が投入された際に、冨安選手を当てるように投入。見事な位置どりと危機察知能力でサイドを封じ、冨安選手のポテンシャルの高さと森保監督の采配に改めて感激です!

 W杯期間中は連日の深夜稼働が大変でした。特に予選リーグでは1日4試合が何日も続く中で、生放送から帰宅してから一度試合を見返し、自分のインスタグラムにアップする「#影のMVP」の選定と執筆の作業…、日中は本業の日向坂の活動も参加していたので、時間のサイクルが完全にゆがんでいました(笑い)。

 それでも、ワクワクで眠れない日々でした。共演者やスタッフ、そして試合をリアルタイムで見ている皆さんと一緒に、眠い目をこすりながら深夜4時に起きて劇的ゴールで一気に目が覚めて…その繰り返しを共有できて本当に楽しかったです。今までも海外リーグの試合を夜更かしして見ていたので、起きること自体は得意でした。ですが、今回皆さんと感動や眠気や興奮といった感情、感覚を共有することが、とてつもなく楽しいということを知ることができました。

 大変な中でも頑張れたのは、グループに貢献したいという思いと、W杯を私の立場から盛り上げていきたいという思いからくるパワーがあった。今大会で初めてW杯を伝える立場を経験し、応援の声が選手たちの力になることを実感しました。ドイツ戦での勝利が皆さんの心を動かし、そこから生まれた多くの声が代表チームの原動力に。このポジティブサイクルを回す一役を担えられていたらいいな、と思っていました。この盛り上がりや応援の火種が、今後も続いていくように働きかけていくことが新たな私の使命であると感じました!

 たくさんの興奮と希望と勇気を与えてくださった日本代表の皆さんに、改めて感謝です。常に進化する現代サッカー戦術と個の技術の中で、次回のW杯では日本がどれだけの進化を遂げていけるかを注目させていただきたいです!

 ◇影山 優佳(かげやま・ゆうか)2001年(平13)5月8日生まれ、東京都出身の21歳。16年5月、けやき坂46(現日向坂46)1期生として加入。サッカー経験者で、4級審判員の資格を持つ。キャッチフレーズはサッカー用語を用いた「あなたのハートにゲーゲンプレス」。1メートル55、血液型O。

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