全世界が「あれは何?」メッシの黒い上着 高価なものは約60万円

[ 2022年12月20日 05:05 ]

FIFAワールドカップカタール大会

優勝トロフィーを掲げるメッシ(中央)=AP
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 優勝したアルゼンチンのメッシが、表彰式で優勝トロフィーを掲げた際に着用していた黒色の上着が「あれは何?」と全世界から注目を集めた。

 「ビシュト」と呼ばれるアラビア半島の国々で広く使われている民族衣装。ステージ上でカタールのタミム首長が、メッシに着せた。「私はアラブの王様たちとどのように付き合っているのか?」(星海社新書)の著者で中東文化に詳しい鷹鳥屋明氏(37)によると、冠婚葬祭など“式典の主役”が着るもの。国のトップが、名実ともにメッシを主役とした形だ。

 王族が外交の時に着用する正装でもあるが、日本ではなじみがない。「ABEMA」で決勝戦の解説を務めた元日本代表の本田圭佑(36)も「着させてもらったやつ脱いだ方がいいんちゃうかな」とコメントした。他国でも状況は同じで、SNS上には「一生残る記念写真。(ほかのメンバーと同じように)ユニホームの方がいいのでは?」などの書き込みであふれた。今後、繰り返し報道される表彰式に民族衣装のビシュトが登場することにより、W杯が中東で行われたことをアピールする狙いがあるのではとの見方もある。

 今回メッシに贈られたのは、黒色の生地に、襟と袖に金色の刺しゅうが施されたもの。鷹鳥屋氏によると、ビシュトは時間により着用する色が決まっており、朝や昼には白やベージュ、夜には黒を着用することが多いという。

 ビシュトは1万円ほどから、高価なものでは60万円ほどのものもある。鷹鳥屋氏は「メッシに贈られたものがどのくらいの値段かは分からないが、刺しゅうに金糸や銀糸が使われたもの、ハンドメードで作られたものは高価になる」と説明。メッシにビシュトが贈られた意味については「メッシの偉業を称えたもので、最高級のリスペクトだと思います」と話した。

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2022年12月20日のニュース