加藤登紀子 中森明菜に「難破船」を贈ることを決めたのは22歳の誕生日だった「もう最高って」

[ 2022年11月4日 23:08 ]

加藤登紀子
Photo By 提供写真

 シンガー・ソングライターの加藤登紀子(78)がが4日BS-TBSで放送の「中森明菜デビュー40周年 女神の熱唱!喝采は今も」(後9・00)にVTR出演。1987年に「難破船」の楽曲を提供した時の裏話を披露した。

 同曲は84年に加藤が作ったもので、「私の20歳の時の失恋を歌った歌なんです。20歳の時の失恋って、初めての挫折だから、すごい奈落の底に落とされたようなショックがあったので、私がその当時40を超して歌っていましたからね。この歌の主人公は20代がいいって思って明菜さんに贈ったらどうかしらと思ったわけです」と話した。

 曲を贈ろうと思ったきっかけは、87年の中森の誕生日のことだとし、中森が「テレビに出ていて、皆におめでとうって言われるでしょ。そうしたら『22なんて大嫌いです』って彼女が言ったんですよね。それを聞いた時に主人公に選んだんです。もう最高って。そういうことを言っている明菜さんに親近感を感じて、いいなと思ったんですね」と明かした。

 その後、本人に直接、加藤が歌った曲を入れたカセットテープを手渡し「あなたにピッタリだと思うんだけど。もしあなたが歌うんだったら、私は今ステージで歌っているけど、しばらく歌うのもやめて、明菜の歌として、この歌を世に出してほしいって」と言ったという。数日後、加藤が出演していた地方のコンサート会場に中森から花が届き「それが難破船OKの返事なのかな?って」と振り返った。

 実際に中森が歌った曲を聴いた加藤は「私以上に、深い、歌の中に歌われている海の底に沈んでいくような無力感みたいなものとか絶望感みたいなものが伝わってくる音だなあ、とか。歌も本当に1個ずつの音符を歌うことよりもその世界を歌おうとしている明菜さんが伝わってきました。主人公であり続けた存在として、凄い人だなあと思いました」と、しみじみと語っていた。

続きを表示

2022年11月4日のニュース