紀藤弁護士 旧統一教会から現金で2億円返金された事例明かす「集めた現金の多さ自体異常」

[ 2022年7月15日 20:39 ]

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)にの内情に詳しい紀藤正樹弁護士が15日、読売系「情報ライブ ミヤネ屋」に出演。安倍晋三元首相を銃撃した山上徹也容疑者(41)=殺人容疑で送検=の母が入信していた同教団の内情を語った。

 この日、山上容疑者の伯父が報道陣の取材に応じ、同容疑者の壮絶な半生を明かした。父親の自死後に母親が旧統一教会に入信。約1億円献金をし、生活は貧窮した。自らの大学進学を諦め、兄や妹に死亡保険金を渡すために自殺未遂。その後も兄の死去など不幸が続いたという。

 紀藤弁護士は、統一教会について「日本でだけ霊感商法をやる。日本人だけが高い商品を買わされたり、多額の献金を要求される。きわめて不公平で、問題がある」と指摘した。

 また以前、元信者が献金した総額2億円の返金を求めて教団との交渉役を務めた紀藤氏。「訴状も付けて送ったら、返金に応じた。強く言えば返金する。公に問題になるとマズイから」と話した。さらに「2億円をなんと全額現金で返してきた。しかもゴムでとめてある。メガバンクの支店に持ち込んだら、“こんなの見たことない”と驚いていた」と振り返り、「集めた金が現金が多いということで、それ自体が異常。送金だと足がつくから現金でやりとりが行われたりする」とし、献金の流れを探る作業は容易ではなさそうだ。

 同容疑者の凶行は決して許されるものではないが、その背景が徐々に明らかとなっており、旧統一教会にも注目が集まる。紀藤氏は「悲惨な事件が起こり、一方で加害者も悲劇の状態にある。となると悲劇を生み出した大元、統一教会本体の凶悪にも法のメスを入れて頂きたいとつくづく思う」と訴えた。

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2022年7月15日のニュース