本木雅弘「独自の静かな存在感がありました」 石井隆監督の訃報から一夜、出演者らが悼む 

[ 2022年6月11日 05:00 ]

95年、「GONIN」初日舞台挨拶での石井監督(左端)と竹中直人(前列左)、本木雅弘(同右)
Photo By スポニチ

 映画「ヌードの夜」「GONIN」シリーズなどで知られ、がんのため75歳で死去した石井隆監督の訃報から一夜明けた10日、出演者から悲しみの声が広がった。

 1988年に石井監督が初めてメガホンを取った「天使のはらわた 赤い眩暈」で映画初主演した竹中直人(66)は「本当に最高の映画監督でした。悔しいです。あまりにも悲しいです」と沈痛な思いを吐露した。数多くの作品を共にした。納得のいくまで粘る石井監督の撮影手法にスタッフ、キャストが信頼して付いていったことを明かし、「あるカットがうまく撮れると、なんとも言えない少年のような笑顔がとてもチャーミングで、その顔を見られるのがとってもうれしかった。石井監督の作品にずっと参加していたかった」と悼んだ。

 92年「死んでもいい」に主演の大竹しのぶ(64)は「純粋でしつこくて、繊細で傷つきやすくて、そのくせ大胆で狂気的で。出会えて幸せでした。監督、絶対に忘れません」と感謝。同作に出演の永瀬正敏(55)は「言葉がありません…。ゆっくり休んでください」とショックの大きさをうかがわせた。

 95年「GONIN」に出演した本木雅弘(56)は、「優しく穏やかな表情の奥に、深い思考を携え、独自の静かな存在感がありました」と人柄をしのんだ。撮影当時を「今よりもっと不器用だった自分が監督をわずらわせてしまったこと、直接お顔を見ておわびしたかった」と回想したが「言うまでもなく作品は褪(あ)せることなく、石井さんのみずみずしい感覚に満ちています」と語った。

続きを表示

2022年6月11日のニュース