藤井叡王、佐藤会長と異例の顔合わせ「1回戦は大きな意味を持つ。楽しみ」22日A級初戦で対決

[ 2022年6月11日 19:00 ]

叡王戦祝賀会で、師匠の杉本昌隆八段(右)と第2局について振り返る藤井聡太叡王
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 藤井聡太叡王(19)=王将、竜王、王位、棋聖含む5冠=が11日、名古屋市の料亭「か茂免(かもめ)」で2連覇した第7期叡王戦5番勝負の祝賀会に出席した。5番勝負は出口若武六段(27)を挑戦者に3勝0敗。もし決着していなければ、同店で12日に第4局が予定されていた。

 5番勝負を振り返り、「第2、3局は自信の持てない内容にしてしまった。反省して今後の対局に生かしたい」とあいさつ。か茂免では昨年も第3局で対局し、昼食にスッポン仕立てのスープにきしめんが入った同店名物「ぽんきし」を注文した。「今回はゆっくりいただけると思います」。対局中の昼食とは違い、名物料理を堪能できるとあって喜びを表情にした。

 祝賀会には日本将棋連盟を代表し、会長の佐藤康光九段(52)が出席した。佐藤とは22日、初昇級したA級順位戦の初戦で激突する。しかも会場は新設された名古屋将棋対局場で、そのこけら落としとなる。

 「開設していただいて、対局できるのをうれしく思います」。愛知県瀬戸市出身の藤井にとってはいわばホームグラウンド。地元にできた公式戦会場を歓迎すると共に、来年3月まで10人が総当たりして名人挑戦権を争う初の舞台に「1回戦は大きな意味を持つと思う。楽しみにしている」と意気込みを示した。

 11日後に控えた対局へタイトル戦以外では異例の顔合わせに、佐藤も「(藤井と)久々に対局できる。自分なりに精いっぱい頑張りたい」と意欲を語った。名人2期でA級最年長の52歳は19年7月、本社主催・王将戦2次予選で対局し、形勢が二転三転する熱戦の末、141手で敗れて以来の藤井戦へ闘志をのぞかせた。

 また、5番勝負の初戦を3日に落とし、第2局が15日に控える棋聖戦について藤井は「序盤の作戦から、その後の展開も含めて練っていかないといけないのかなと思う」と気を引き締めた。永瀬拓矢王座(29)との5番勝負は千日手2度の末、黒星発進。研究量豊富な研究パートナーの準備に、改めて警戒感を強めていた。

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2022年6月11日のニュース