見上愛 「liar」で地上波ドラマ初主演 「今回は自分自身を使いました」

[ 2022年2月14日 08:30 ]

主演ドラマ「liar」の撮影について語った見上愛
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 【牧 元一の孤人焦点】15日にスタートするTBS系の連続ドラマ「liar」(火曜深夜0・58、初回は1・08)に主演する女優の見上愛(21)がインタビューに応じた。

 ──地上波ドラマ初主演ですね?
 「ニュースで流れて、いろんな人から連絡が来て、地上波で主演するとこんなに注目されるんだ!と思いました(笑)」

 ──見上さんは役作りの時、周囲に取材する役者さんで、昨年の映画初主演作「衝動」では、自分が通う大学の先生に教えを請うていましたが、今回は?
 「このドラマの熊坂出監督が『自分の人生の選択がどれか違っていたらこうなっていたかも』という延長線上で演じてほしいとおっしゃるので、今回は自分自身を使おうと思いました。自分の中に、美紗緒(主人公)らしさを探して、それをつなぎ合わせていく作業でした」

 ──美紗緒は自分の感情をストレートに表すタイプの女性ですが、そういう面が自分にもありますか?
 「ものすごくあります(笑)。誰とでもうまくやれるけれど、すぐに顔や態度に出てしまう。恋となると、言いたいことを言えなくなってしまう。そういうところは似ています。でも、美紗緒のように、傷つくと分かっていても、よろいなしでぶつかっていくところは自分にない要素です。このドラマは美紗緒が傷つくシーンが多いのですが、今回は自分自身を使ったので、毎日撮影していて自分の心も傷つく感覚になりました」

 ──演じていてワクワクしたところは?
 「恋愛をテーマにしたドラマに出たのは初めてだったので、こんなにキュンキュンしちゃっていいんだ!?と思いました(笑)。美紗緒はちょっとおっちょこちょいで、自分でいっぱいいっぱいになってしまうところが、すごくかわいい。『きれいのくに』(昨年のNHKドラマ)では、自分は150感じているのに相手に対して2ぐらいしか出せないというバランスが難しかったけれど、今回は出して良かったので、楽しかったです」

 ──もう1人の主人公、通称イチこと市川一哉(佐藤大樹)とのラブシーンが官能的ですね!?
 「熊坂監督から『心の綱引きを大事に』と言われました。ああいうシーンは、言葉は少ないけれど、体を使って、しっかりと心の綱引きができます。大変ではあるけれど、面白いシーンだと思います」

 ──初回で、車の中でイチにキスされ、その後、美紗緒の方からキスする場面が秀逸です。
 「台本では、イチさんの方から2回キスすることになっていたんです。でも、熊坂監督が『自由にやってください』と言ってくださるので、現場で、私から監督とイチさんに、2回目は美紗緒がキスした方がいいのでは?と提案しました。その方が、2人とも求め合っていることが分かりやすいし、私が美紗緒だったらたぶんそうするだろうと思ったんです」

 ──今年のJRAの年間プロモーションキャラクターに選ばれたことは、女優として自信になりましたか?
 「CMのコンセプトとして、新しいヒーローの象徴みたいな感じでお話をいただいて、『いいのか?私で…』と思いましたが、選んでくださったことが、とてもうれしかったです。私が好きな寺山修司さん(競馬通の歌人・劇作家)がJRAのCMに出ていたんです。撮影の後に、パソコンでそのCMを見せていただいて『寺山修司さんと同じCMに出る…。こんなにありがたいことはない』と思って、ボロ泣きしちゃいました」

 ──これからの目標は?
 「挑戦していくことが多い1年になりそうです。ちゃんと向き合って、ボロボロになっても戦っていこうという気持ちがあります」

 ──今回のドラマで学んだことは?
 「ここまで感情の起伏が激しい役は初めてで、撮影で全く泣けない時がありました。私は自分のことで傷つくことがなくて、傷つくのは誰かに共感した時なんです。今回はずっと、傷ついた表現をしなくちゃいけなかったので、最初の頃は、誰かに共感して傷ついた経験に置き換えてお芝居をしていたのですが、それでは目の前の人に向き合っていないような気がして、やめました。普通のシーンを積み重ねて、積み重ねたものを、感情が爆発するシーンに使う、というやり方を変えました」

 ──自分の経験にない感情を初めて自力で表現できた?
 「そうですね。勉強になりました」

 ──今回のドラマで新たに見ることができる女優・見上愛の魅力は?
 「ドジさじゃないですかね(笑)。恋愛でキュンキュン、ウルウルするところも初めてです」

 ◇見上 愛(みかみ・あい)2000年(平12)10月26日生まれ、東京都出身の21歳。一昨年、FOD配信の「乃木坂シネマズ~STORY of 46~」でドラマ初出演。昨年はABEMA配信のドラマ「箱庭のレミング」に主演したほか、TBS系のドラマ「ガールガンレディ」や映画「キャラクター」、映画「プリテンダーズ」などに出演。身長161センチ。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局デジタル編集部専門委員。芸能取材歴30年以上。現在は主にテレビやラジオを担当。

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