ドリームチームが渡辺王将に勝利 久保九段「代打、オレ」出た! プロ野球最強将棋王決定戦

[ 2020年12月20日 20:12 ]

プロ野球最強将棋王決定戦に参加した(左から)ロッテ・安田尚憲、巨人・丸佳浩、中日・平田良介、阪神・斎藤友貴哉から王将戦に向け激励の拍手を受ける渡辺王将(撮影・我満 晴朗)
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 プロ野球選手の将棋王を決める「プロ野球最強将棋王決定戦」(スポーツニッポン新聞社、ドワンゴ主催)は20日、ライブ配信サービスのニコニコ生放送で「プロ野球×将棋特番」と題して生配信された。

 後半はプロ野球選手が“ドリームチーム”を結成し、渡辺明王将(名人、棋王との3冠)と対戦した。選手軍の監督を務めるのは久保利明九段で、注目ポイントはルールで1度だけ認められている監督による「代打、オレ」。久保監督の出番があるのかもポイントだった。

 指揮官は振り飛車党とあって、選手たちは振り飛車をチョイス。守っては「美濃囲い」に向かう戦術で臨んだ。1人5手ごとに交代となり、中日・平田良介外野手(32)、巨人・丸佳浩外野手(31)、阪神・斎藤友貴哉投手(25)、ロッテ・安田尚憲内野手(21)の順で対局席についた。

 解説の室谷由紀女流三段が、選手の登場順に「1番・球王平田」「2番・センター丸」「3番・ピッチャー斎藤」「4番・サード安田」と野球風のアナウンスで盛り上げると、ニコ生視聴者は即座に反応。「もう球王の称号が!!」「センター・丸って!」などとコメントで画面が埋め尽くされた。

 対局では久保監督の狙いが次々的中。渡辺王将の打ち筋を読み、作戦を伝授された4選手が忠実に盤上で実行。4選手によるリレーが見事にはまった。

 中盤には注目の「代打、オレ」も飛び出し、久保VS渡辺が実現した。「バッター、平田に替わりまして久保」のアナウンスに視聴者は爆笑。しかし、重要な局面に至ることなくあっさり出番が終わると、4選手からは「もっと続けて打ってほしかった。もったいなかった」という声も飛び出した。

 対局者、解説者、視聴者がそろって盛り上がる至福の時間はあっという間に過ぎ、ドリームチーム優勢で終盤へ。指揮官は「選手皆さんの力で勝ってほしい」「このままで大丈夫ですので、皆さん自信を持って下さい」と選手たちを激励し、その言葉を受けた選手たちは徐々に相手玉を追い詰めていく。

 最後は安田の124手を見て渡辺王将が「負けました」と投了。タイトル保持者が「お見事でした」と脱帽すると、安田は「凄くいい経験をしました。気持ちよかったです」と喜んだ。

 対局を終えた渡辺王将は、ヤクルトの応援ユニホーム姿で「プロ野球選手の皆さんとの対局を楽しみしていました」と笑顔を浮かべ、阪神ファンの室谷三段も終始楽しそうに解説。阪神の応援ユニホーム姿で出演し、視聴者を魅了した。

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