桂あやめ「あこがれの師匠」 内海桂子・好江の演目を神戸でよみがえらせる

[ 2020年12月20日 19:12 ]

オペラも歌う年末3日間公演を発表した(左から)桂あやめと林家染雀
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 落語家の桂あやめ(56)が20日、神戸の定跡「神戸新開地・喜楽館」で会見し、林家染雀(53)との音曲漫才ユニット「姉様キングス」で出演する今月28日から3日間公演への意気込みを語った。公演では今年8月に97歳で亡くなった内海桂子さんと故内海好江さんとの漫才コンビ「内海桂子・好江」の演目「オペラは楽し」を披露する。弟子に「ウッチャンナンチャン」「ナイツ」がいるが、音曲漫才は引き継がれなかったため同演目を他のコンビが演じるのは初めてという。

 「江戸言葉の粋な、歯切れのいいセリフを大阪弁のもっちゃりした感じでやります。あこがれの師匠に近づける。それはそれでうれしい」

 1999年、カツラを着け、黒紋付きで出演する内海桂子・好江へのあこがれから始まったコンビ。あやめは大阪風にアレンジした演目への自信を示すと共に、音曲漫才の先輩への敬意を「古くて新しい。古典的やけど過激。そこは姉様キングスも目指しているところ」と表現。三味線を持って世相を斬る。その時々のニュースを取り入れる。方向性は同じだった。

 「しゃべるときに三味線が前にあると邪魔なんで後ろへ回す。あの仕草がかっこいい。最近真似させてもらってます」。研究に余念がない染雀は、あやめとオペラを歌う場面が演目にある。「年末に第九を歌うように歌いまくろかと思う」とあやめ。今月9日には「横山ホットブラザーズ」の横山アキラさんも88歳で亡くなった。相次いで消える音曲漫才の灯火。あやめは、その再興の願いも込めて朗々と歌い上げるつもりだ。

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2020年12月20日のニュース