渡辺王将 コントレイルは「金」 3冠棋士が無敗三冠馬を祝福 福永祐一とも交流「おめでとう」

[ 2020年10月26日 05:30 ]

渡辺王将は棋界きっての競馬好き
Photo By スポニチ

 競馬の菊花賞でコントレイルが無敗の3冠を達成したことについて、棋界きっての競馬ファンとして知られる渡辺明王将(36)=名人、棋王との3冠=が25日、スポニチ本紙の取材に応じ、同馬を将棋の駒で「金」に例えて祝福した。

 この日は自宅でテレビ観戦。「3冠達成をじっくりと見たいレースだった」と馬券はあえて買わなかった。最後の直線はアリストテレスとの激しい叩き合いとなり「応援に力が入った」と最も興奮した場面を振り返った。

 コントレイルの持ち味を将棋の駒に例え、渡辺は「派手さはないが負けないという意味で“金”でしょうか」と表現。15年前に無敗で3冠を達成した父ディープインパクトと比較して「ディープは最後に追い込んでくる、将棋でいえば終盤型の馬。直線ですっ飛んでくる“竜”のようなタイプ。コントレイルは序盤から優位にレースを持っていく器用さがある。その点はタイプが違う」と分析した。

 鞍上の福永祐一(43)とも交流がある。初めて会ったのは2013年のNHK番組。渡辺は当時29歳で竜王、棋王、王将の3冠を保持していた。分野は異なるが、同じ勝負師として勝つことのつらさ、喜びなど本音を語り合い、30代に向けてさらなる成長のヒントも福永の言葉から得た。9月にも雑誌の対談企画で顔を合わせたばかり。「コントレイルに対する思いを聞いていたので本当に良かった。3冠達成おめでとうございます」と祝福した。

 今後は芝G1で史上最多8勝目を狙うアーモンドアイをはじめ古馬に挑むコントレイル。渡辺は「同世代で敵なしは証明した。真の王将になるには古馬に勝つことが必要ですね」と頂上決戦の実現を心待ちにした。

 ▽渡辺と競馬 競馬の魅力にはまったきっかけは競走馬育成ゲーム「ダービースタリオン」。JRAの表彰プレゼンターや競馬関係者への指導対局を行うなど競馬界との交流は深い。過去には年間1300レースに“参戦”した時期もあった。本紙競馬面のダービーや有馬記念の予想は恒例になっており、今年のダービーではコントレイルに◎を打った。

続きを表示

この記事のフォト

2020年10月26日のニュース