阪神・佐藤輝 途中出場で希望の一打 2試合連続先発外れても攻守でハッスル

[ 2023年4月15日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神3―8DeNA ( 2023年4月14日    横浜 )

<D・神>5回、佐藤輝は伊藤の打球を好捕(撮影・大森 寛明)
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 2試合続けて先発を外れた阪神・佐藤輝が、チームの鬼門・横浜スタジアムで攻守に意地を見せた。2―1から2―5と逆転された5回2死二塁の場面で三塁の守備へ。21年9月9日のヤクルト戦以来、自身2度目となるイニング途中からの守備出場。その直後だ。伊藤が放った三塁線の痛烈なゴロをダイビングキャッチ。体を張って追加点の芽をつんだ。

 「途中から、というのは関係ないので。集中していました」

 何とか貢献したい――。強い責任感は、打撃にも表れた。7回に巡ってきた初打席。初球から全て150キロを超える剛球を投げ込んできた左腕・エスコバーの7球目、155キロ低めの直球を叩いた。高く跳ねた打球が一塁手・佐野の頭を越える幸運はあったが、不調の佐藤輝には光の差す一打。「いいんじゃないですか」と言葉は少なくとも、希望の灯となり得ることは、自身が一番分かる。

 シーズンインしてからも、打撃の試行錯誤は続いている。開幕直前「完成形に近い」と語っていた、右足をほとんど上げない「ノーステップ打法」から、この日はやや右足を上げるスタイルに変えた。「そう(試行錯誤)しないと打てないので」と打開策を探し続ける背番号8。9回1死一塁では森原の前に中飛に倒れたものの、3、4球目、ストライクゾーンの直球に対する空振りの豪快さは、好調時に近かった。

 「しっかり振ることがなくなったら終わりなので。また、頑張ります」

 どん底の佐藤輝がもがき苦しみ、自力でトンネルを抜けた時、猛虎打線は本当の意味で目を覚ます。(八木 勇磨)

 ▽[阪神]佐藤輝の守備で途中出場 新人の21年9月9日、ヤクルト戦(甲子園)以来2年ぶり2度目。前回もイニング途中の出場で、6回表1死満塁、降板する先発投手の藤浪に代わって、9番・右翼で出場している。

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2023年4月15日のニュース