止まらない清原兄弟の勢い 性格もタイプも違って見える2人の強い絆

[ 2023年4月15日 08:00 ]

兄の清原正吾(左)と弟の勝児
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 清原兄弟の勢いが止まらない。西武、巨人などで活躍した清原和博氏(55)の長男で慶大の正吾(3年)と、次男で慶応高(神奈川)の勝児(2年)は父譲りの勝負強さを発揮し、多くの野球ファンを楽しませている。

 先に結果を出したのが弟・勝児。選抜に出場すると、仙台育英(宮城)との初戦で第1打席から左前打を放ち、詰めかけた2万4000人のファンを熱狂させた。敗れはしたが、延長タイブレークまでもつれたこの一戦は、今大会一の盛り上がりをみせていた。

 兄も負けじと弟の活躍に続いた。8日に開幕した東京六大学リーグでは、法大との開幕戦で初スタメンを勝ち取ると、10日にはリーグ戦初安打を記録。2人ともに注目される中で結果を残し、その勝負強さには驚かされるばかりだ。

 互いに勝負どころで強さを発揮するタイプだが、今年1月から2人を取材している記者からは性格などは少し違って見えている。
 身長が1メートル86あるなど恵まれた体を持つ兄は、独特のオーラがある。どんな時でも堂々と話す姿からはスター性を感じ、中高時代は野球から離れていながら六大学で結果を残すあたりはとてつもないセンスを感じる。

 一方、弟は兄よりも身長は10センチ低く、チーム内ではムードメーカー的な存在だ。昨年までは高校通算8本塁打で下位打線を打つことが多かったが、今年に入り本塁打を量産。3月4日の練習試合解禁日から選抜開幕までは7試合で3本塁打を放った。これはオフに振り込んできた成果で、甲子園で任された打順も5番。まさに努力を重ねて結果を残した。

 性格もタイプも違って見える2人だが強い絆で結ばれていることも確かだ。選抜開幕前に正吾を訪ねると「うれしいの一言。必ず打ってくれると信じている」などと、弟への思いを熱く語っていた姿が印象的だった。たまに帰る実家では一緒に素振りをすることもあり「久しぶりに帰ると体つきが大きくなっている。自分も負けていられない」と話している姿は、弟思いの優しい兄だった。

 清原兄弟の今シーズンはまだまだ始まったばかり。活躍に見合う記事が書けるよう、こちらも万全の準備をして試合会場に臨みたい。(記者コラム・村井 樹)

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2023年4月15日のニュース