阪神・ガンケル 制球抜群!6回71球で5勝目 矢野監督賛辞「リズムをつくってくれた。一番の勝因」

[ 2022年7月25日 05:15 ]

セ・リーグ   阪神1―0DeNA ( 2022年7月24日    甲子園 )

<神・D>6回無失点で5勝目を挙げたガンケル(撮影・坂田 高浩)
Photo By スポニチ

 粘りのガンケル、ここにありだ。6イニング中、4度も先頭を出しながら、DeNA打線に得点を与えなかった。5割復帰をかけた一戦の重圧など、どこ吹く風。技巧派の真骨頂を発揮して5勝目を挙げ「一球一球丁寧にという気持ちだった。低めに制球でき、弱いゴロも打たすことができた」と、少し誇らしげだ。

 攻められているようで、攻めているような投球をしたのは、0―0の4回だ。1死一、二塁のピンチで、大和を低めのスライダーでいい当たりの三直、細川をカットボールで遊飛に抑えた。いずれも初球で決着をつけた。

 コーナーを狙いすぎてカウントを不利にするのが、助っ人右腕の打たれる時のパターン。しかし、この日は、序盤で見逃し三振を2つ奪うなど、制球が良かった。ストライクゾーン勝負で、4回は危ない場面を招きながら、わずか8球で抑えた。その裏の攻撃で大山の犠飛が生まれた。打ち気の相手を逆手に取るように料理し、「梅野捕手がいろんな球種を交ぜながら、いい配球をしてくれたおかげ」と、女房役への感謝も忘れなかった。

 6回71球で、チーム14度目の零封勝ちに導き、矢野監督からは「チームのリズムをしっかりつくってくれた。一番の勝因はガンケル」と賛辞を贈られた。チームは6月以降、聖地で18勝4敗。助っ人右腕もそれに負けじと、甲子園で今季3勝目(2敗)。防御率は1・22の安定感を誇る。

 今春キャンプ。「一日キャプテン」の朝のあいさつで、秋山に勧められ、お笑い芸人「厚切りジェイソン」のネタを披露した。来日3年目でチームと日本の生活に溶け込む。「日本の選手のハードワーク。その姿勢を尊敬するし、野球選手だけじゃなく、日本人の文化である献身性は本当に尊敬する」。その言葉は、ガンケル自身にも当てはまる。ローテの一員として、貢献度は大きい。 (倉世古 洋平)

 ○…阪神が今季14度目の零封で初の勝率5割。広島と同率で今季初の2位に浮上した。カード3連戦全勝は6月24~26日の中日戦(甲子園)以来5度目。DeNA戦は昨季4月9~11日(横浜)以来で、甲子園では19年5月3~5日以来3年ぶり。チームは6月以降の甲子園で18勝4敗の貯金14。5月24~26日の楽天3連戦を1勝2敗で負け越して以降、甲子園で勝ち越し7カードを含む8カード連続負け越しなしを継続中だ。

続きを表示

2022年7月25日のニュース