ロッテ・朗希 成長見せたギータ2K斬り 昨年は被弾も平均160・6キロの直球で圧投

[ 2022年5月7日 05:30 ]

パ・リーグ   ロッテ3-5ソフトバンク ( 2022年5月6日    ZOZOマリン )

<ロ・ソ>5回、帽子を飛ばし力投するロッテ・佐々木朗(撮影・長久保 豊)
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 ロッテの佐々木朗希投手(20)が6日、ZOZOマリンで行われたソフトバンク戦に先発し、6回6安打1失点。同球場で続けていた完全投球イニングは17で止まったが、序盤から自己最速タイの164キロをマークするなど11三振も奪い、昨年6月24日の対戦でプロ初黒星を喫した相手にやり返した。休養の出場選手登録抹消を経て今季初のナイター登板で好投。チームは延長戦の末に敗れたが、怪物右腕は上々の再スタートを切った。

 その1球が成長の証だった。初回1死一塁。佐々木朗が投じた初球161キロの直球が、柳田のバットを詰まらせた。平凡な二ゴロ。昨年6月24日の初対戦では初回の対戦で初球153キロ直球で被弾した。「打たれたときより10キロくらい速い。しっかり成長できている」。手応えを語った。

 およそ1年前の対戦では柳田に一発だけでなく、6回には甘いフォークで決勝の中前打を許しプロ初黒星を喫した。リベンジの思いを白球に込める。3回1死一、二塁ではフォーク2球で追い込み、直球を挟んだ4球目の149キロのフォークで空振り三振。5回は163キロ直球で見逃し三振に抑えた。これがこの日の10個目でパ・リーグの他の全5球団から2桁三振となった。

 自己最速タイの164キロを2度記録するなど、この日の直球の平均球速は驚異の160・6キロ。序盤に相手の直球狙いを察知すると2巡目の対戦は変化球を多投するクレバーさも見せた。結局、柳田は3打数無安打2三振に抑え「集中力を発揮できた」と笑顔。この日は4月10日のオリックス戦の完全試合を記念して配布された「Kボード」がスタンドで揺れる中、4者連続を含む11三振を奪った。

 前回4月24日のオリックス戦で3勝目を挙げた後に休養で出場選手登録を外れた。中11日の今季初のナイター登板で完全試合達成から続いていた同球場での連続イニング完全投球も17回で途切れたがファンを魅了。9回に抑えの益田が2ランを浴びて佐々木朗の白星の権利が消え、試合も延長で敗れたが井口監督は「自分の投球ができていた」と評した。

 昨年オフに食事をともにした千賀との投げ合いで互いに勝敗はつかなかったが「リーグを代表する投手に投げ勝てるように頑張りたい」と目を輝かせる。令和の怪物が、再び伝説を刻むために上々の再スタートを切った。(君島 圭介)

 ▽佐々木朗のプロ初黒星 昨年6月24日のソフトバンク戦(ZOZOマリン)。初回2死から柳田と初対戦し、初球の153キロ直球を左中間へ先制ソロ。さらに6回1死三塁では全5球でフォークを投じたが、中前へ勝ち越し打を許した。その後、栗原にこの日初めての四球を与えたところで降板。5回1/3を5安打3失点、プロ入り最少の84球でマウンドを降り、プロ4戦目で初黒星を喫した。

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2022年5月7日のニュース