阪神 3戦目先発・桐敷に“ヤク払い”託す 開幕カード新人初先発初勝利なら07年小嶋以来球団2人目

[ 2022年3月27日 05:30 ]

<神・ヤ(2)>リラックスした表情で調整する桐敷(撮影・大森 寛明)
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 “ヤク払い”の役目は、阪神ドラフト3位・桐敷に託された。ヤクルト相手に、チームは開幕2連敗。猛虎の今季初勝利、そして自身のプロ初勝利がかかる先発マウンドに、ルーキー左腕が立つ。

 開幕を直前に控え、「シーズンに入るからというのは関係なく、自分のやるべきことは粘り強く投げること」と静かに闘志を燃やしてきた左腕。春季キャンプから続けてきた安定感のある投球が足元を支える土台となる。

 初の実戦登板となった2月20日の中日との練習試合で1回無失点デビュー。多彩な変化球と150キロに迫る直球を駆使し、先発と救援の両にらみでアピールを続けてきた。今月6日の楽天とのオープン戦では腰の張りを訴えて登板回避したガンケルの代役としてオープン戦初先発の機会をゲット。4回1安打無失点と運も味方に付け、開幕先発ローテーション入りに当確ランプをともした。13日の教育リーグ・中日戦では5回12安打7失点とプロの洗礼を浴びたが、1週間後の20日オリックス戦で5回無失点と修正力も発揮。開幕カードと同じマウンドで予行演習を完了させ、戦闘態勢を整えた。

 26日の敗戦後には指揮官から「初登板なんて、誰でも緊張して当然やから。打線の援護と内野陣全員が声をかけて、なんとか桐敷をもり立てるムードが必要」と全面バックアップを約束され、背中を押された。球団新人の開幕カードでの初登板初先発勝利となれば、ドラフト制以降では07年小嶋達也以来15年ぶり2人目の快挙。チームの今季初勝利に花を添える快投を期す。

 登板前日はキャッチボールやダッシュなどで汗を流し、調整。開幕戦に先発した藤浪と会話を交わしてリラックスした表情を見せるなど、地に足を着けて本番に備えた。注目のデビュー戦。背番号47が、第一歩を踏み出す。(石崎 祥平)

 《3位指名を初抜てき》ドラフト制以降入団(1966年~)の阪神新人選手が開幕3戦目までにプロ初先発したのは13年の藤浪まで6人で、勝利は07年の小嶋だけ。桐敷は21年ドラフト3位指名。最上位指名以外では初の抜てきとなった。

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2022年3月27日のニュース