阪神 35年ぶり屈辱…ホーム開幕カード連敗発進 ヤクルト高橋に封じられ矢野監督「やられたらやり返す」

[ 2022年3月27日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0ー6ヤクルト ( 2022年3月26日    京セラD )

<神・ヤ(2)>佐藤輝(左端)らのバットが沈黙して渋い表情の矢野監督(右端)(撮影・大森 寛明)
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 阪神は26日のヤクルト戦で0―6の零敗を喫した。相手先発・高橋の前に7回まで2安打に抑えられ、ホームゲームでの開幕カード連敗発進は1987年以来35年ぶりの屈辱となった。今季限りで退任する矢野燿大監督(53)の悲願のV奪回に向け、昨季王者の打倒は絶対命題。まずは27日の第3戦で一矢を報いるしかない。

 15安打で8得点を奪いながら壮絶な逆転負けを食らった開幕戦から一夜明け。この日の猛虎打線は一転、黙り込んだ。相手先発・高橋の力強い真っすぐに押し込まれ、7回まで2安打を記したのみ。リリーフ陣も打てず、無念の零敗となった。

 「あれだけ、みんなが差し込まれるというのは、球の勢いと力があったということやと思うけどね。でも、これからも対戦していく投手。それは、それだけで済ましていられない。やっぱりプロである以上、やられたらやり返すというね」

 矢野監督も完敗を認めた上で、リベンジを誓うしかなかった。初回からエンジン全開の相手左腕の前に、開幕戦ではともに3安打した中野、佐藤輝がそろって直球で空振り三振と、出はなをくじかれた。7回で8三振を奪われ、放った安打は2回の大山の右越え二塁打、6回の近本の左前打と、いずれも逆方向への2本だけだった。高橋からは昨年10月9日の対戦から数えて18イニング連続無得点と分が悪い。とはいえ“天敵”とするわけにはいかない。指揮官は「次回どうしていくかというのは、個人個人ではなくチーム全体としてやる必要がある」と言葉に力を込めた。

 ラストイヤーとなる就任4年目は連敗スタート。プロ野球ワーストタイの開幕戦での最大7点差からの大逆転負けを喫した前夜に続き、この日はチームにとって87年以来35年ぶりの屈辱となるホームゲームでの開幕連敗。負のデータばかりが際立つ厳しい船出となったが、下を向いている暇はない。昨季、優勝をかっさらわれたツバメとの戦いを優勢に進めることは、V奪回の最優先事項だ。

 そのためにも、まずは戦力整備が不可欠。試合前には外野まで足を運び、練習中の救援陣を集めて激励と助言を与えた。開幕戦で2被弾と炎上した新助っ人・ケラーにも直接、声をかけた。「毎日、行こうかなと。投手陣を育てなあかんから。不安はあって当然やけど、その不安をなるべく小さくして、向かっていけるような後押しをするのが俺ができること」。後悔だけは絶対しない。打てる手は打ち、前を見据える。まずは、27日の第3戦。一矢を報い、悲願の優勝への最初の白星を必ずモノにする。(山添 晴治)

 《35年前もヤクルトに苦杯》阪神の開幕から2連敗は20年の巨人戦(東京ドーム)で3連敗を喫して以来2年ぶり。主催の開幕カードでは87年ヤクルト戦(甲子園)の2連敗以来35年ぶりになる。なお阪神が過去リーグ優勝した5度のシーズンのうち、開幕戦黒星は85、03、05年の3度あったが、いずれも2戦目は勝利している。

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2022年3月27日のニュース