明秀学園日立の副主将・田中杏璃マネジャー「仲間に感謝」 宮城から越境して甲子園出場の夢かなえる

[ 2022年3月27日 18:05 ]

第94回選抜高校野球大会第8日第2試合 2回戦   明秀学園日立1―2市和歌山 ( 2022年3月27日    甲子園 )

<市和歌山・明秀日立>市和歌山に敗れ、ベンチ前で整列する明秀日立の女子マネージャーの田中杏璃さん(撮影・坂田 高浩)
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 第94回選抜高校野球大会第8日は27日、阪神甲子園球場で2回戦が行われた。第2試合では4年ぶり2回目出場の明秀学園日立(茨城)が2年連続8回目出場の市和歌山に1-2のサヨナラで敗れ、初の8強入りはならなかった。

 
 マネジャーと副主将を兼務する田中杏璃(あんり)さん(3年)は記録員としてベンチ入り。中学まで過ごした宮城から越境してかなえた夢舞台で2試合を戦い「目標にしていた甲子園につれてきてくれた仲間に感謝しています」と語った。
 
 小学生時代は外野手としてプレーし、中学では祖父・伸次さん、父・伸明さんが指導にあたる「宮城仙北ボーイズ」でマネジャーを経験した。中学まで過ごした宮城を離れた理由は明秀学園日立・金沢成奉監督との縁だ。祖父、父とのつながりで金沢監督を幼い時から知っていた。中学で進路を決める際には「監督さんの下で人間性を磨きたい」と明秀学園日立を志望した。

 従来、同校野球部にはマネジャーはいなかったが、受験前に金沢監督にマネジャー志望の手紙を書き、2学年上の兄・大誠さんに続いて入部を果たした。

 新チームとなった昨秋からはリーダーシップが認められて副主将に就任。自身の野球経験や祖父、父から学んだ知識で試合中に「ディレードスチールもあるよ―!」「この投手はけん制上手いよ―!」と的確なアドバイスを送ってきた。

 故郷から遠く離れた茨城でかなえた甲子園出場の夢。三塁側アルプス席で見守った母・友紀美さんは「感動しました。誇りに思います」と娘の成長を喜んだ。(柳内 遼平)

 ◇田中 杏璃(たなか・あんり)2004年(平16)8月5日生まれ、宮城県大崎市出身の17歳。小2から上野目ファイターズで野球を始め、主に外野手としてプレー。古川南中では宮城仙北ボーイズでマネジャーを務める。憧れの人は母・友紀美さん。中堅手・佐藤光成、投手・高橋遼らは中学時代から同じチームに所属。右投げ右打ち。

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2022年3月27日のニュース