日本ハム・新庄ビッグボス、北広島をベガスにする!23年移転新本拠から世界一の街づくりの野望

[ 2021年12月6日 05:30 ]

ビッグボスポーズを取る新庄監督(撮影・高橋 茂夫)
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 日本ハムのビッグボスこと新庄剛志監督(49)が5日、球団が23年から本拠を移す北海道北広島市内で行われた新入団選手発表会見に出席。人口5万7764人の将来の本拠地を、米ラスベガスのような華やかな街とする壮大な計画をぶち上げた。その中心となるのは新庄日本ハム。新指揮官は野球の力を信じ、地域発展の旗振り役としても立ち上がる決意を見せた。

 北広島市役所で行われた新入団会見。新庄監督が23年からのホームタウンを訪れたのは監督就任会見後、初めてだった。厳しい冬に突入した将来の本拠地。印象を問われ「今はしんみりしているけど、ここからですよ」とした指揮官の言葉は次第に熱くなった。

 「僕たち日本ハムが盛り上げたら、そういうものに乗っかってくる人たちはいっぱいいると思う。まずは僕たちがやらないと、北広島はラスベガスみたいにはならない」

 新庄監督が「世界一の球場」と絶賛する新球場「エスコンフィールド北海道」。球団は球場を拠点に整備エリア全体を「北海道ボールパークFビレッジ」と名付け、23年から20年がかりで開発する計画だ。球場周辺のFビレッジには、居住者に10年間の球場フリーパスが付与される14階建てマンションや、複数のホテル、商業施設を建設予定。防災拠点としての役割も備わる壮大な「ボールパーク」構想だが、ビッグボスのイメージはそれを超えていた。

 「いろんなデパートやらなんやらができたら、ディズニーランドくらいのものができていく」と市全体の活性化を期待。球場ではなく「北広島市」を訪れることが観光になるような、まさに「ラスベガス化」が理想にあった。もちろん、その中心はファイターズの躍進。3年連続リーグ5位の低迷からまずは来季V字回復し、新たな本拠地に移る23年からの、地域を巻き込んだ盛り上がりへつなげていく必要がある。

 自ら口にした「ラスベガス」に「言い過ぎたわ。それはいかんわ。カジノは俺も大好き」とジョークめかした新指揮官。大好きなカジノの話題から、仰天の賭け事が飛び出した。ソフトバンクの藤本新監督の名を挙げ「俺たちが勝ったら(トレードマークの)ひげをそるとかね」と来年3月25日の開幕戦(ペイペイドーム)での「ひげそりマッチ」を提案。現役時代に同じマンションに住んでいたことがあり藤本監督は「大好き」というが、冗談交じりに「ボッコボコにやっつけたろう」と闘志を見せた。

 幕が上がる前から、注目度が上がり続ける新生日本ハム。新本拠地を期待で充満させ「眠らない街」にしてみせる。(東尾 洋樹)

 ▽ラスベガス 米ネバダ州南部にある都市。カジノなどを目的に世界中から観光客が集まり「眠らない街」と呼ばれる。砂漠の中にあり、第2次世界大戦後から主要産業であるカジノなどによって発展。空港にもスロットマシンが置かれる。24時間営業のカジノは高級ホテルに併設されているケースが多く、さまざまなショーやアトラクション、ボクシングなど格闘技のビッグマッチでも知られる。カリフォルニア州ロサンゼルスからは車で約5時間。

 ▽北広島市 札幌市の南東、札幌市と新千歳空港の間に広がるなだらかな丘陵地帯にある。明治時代に広島から入植が始まったことが地名の由来。1877年(明10)にクラーク博士が旧島松駅逓所で「Boys,be Ambitious!」(青年よ、大志を抱け)の言葉を残したことでも知られる。1996年に市制を施行した。面積は119.05平方キロメートル。人口は5万7764人(21年11月30日現在)。札幌からは約20キロでJRの快速電車で16分。新千歳空港までは20分ほど。

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