広島・鈴木誠「誠也塾」開講!右翼の後釜候補・宇草をみっちり打撃&送球指導「打撃も守備も余裕を持って」

[ 2021年12月6日 05:30 ]

屋内練習場での練習を引き上げる鈴木誠(右)と宇草(撮影・河合 洋介)
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 広島・鈴木誠也外野手(27)は5日、マツダスタジアムに隣接する屋内練習場で宇草孔基外野手(24)と自主練習し、約45分間にわたる「誠也塾」を開講した。ポスティングシステムでの大リーグ移籍が決まれば、右翼の“後釜候補”に挙がる若ゴイに密着。打撃、送球ともに通ずる心の持ち方を説くなどマンツーマンで指導した。

 チームを離れる可能性があろうと、後輩の成長を願う姿勢は変わらない。マツダスタジアムで自主練習を続ける鈴木誠が、この日は宇草を連れて屋内練習場に向かった。交互にマシン打撃の打席に入り、その後は鈴木誠が打撃投手となって投げ込んだ。身ぶり手ぶりの打撃指導を終えると送球指導も追加。約45分間にわたる2人きりの「誠也塾」だった。

 「僕が抜ければ右翼は1枠空く。ああいう若い選手の頑張る姿を見るのは僕にとってもプラスだし、たまには誰かと刺激し合いながら練習するのもいい。いい機会になった」

 鈴木誠の大リーグ移籍が決まれば、来季の右翼候補に挙がるのが宇草だ。大卒2年目の今季は出場43試合で打率・291。10月上旬から18試合連続で1番で先発するなどアピールに成功して今季を終えた。11月上旬に受けた右足手術のリハビリは4日に卒業。その翌日に鈴木誠が拠点とする本拠地に向かった。「誠也さんは取り組む姿勢から違う。来年で大卒3年目。やるしかない。オフからしっかりと考えて過ごしたい」。志願の弟子入りで定位置獲りへのヒントを探そうとしている。

 鈴木誠は打撃だけでなく送球の指導も付け加えた。宇草の最大の課題は送球難で、スタメン定着へ守備力向上は欠かせない。鈴木誠は「投げるのを焦らなくていい。ゆっくりでいいよ」と伝えた。この弱点は、考え方一つで克服できると見る。

 「宇草は性格的に慌てる癖がある。持っているものはいいし、キャッチボールも悪いわけではない。ただ試合で走者が見えたりすると、いままでやってきたことが崩れてしまう。打撃も守備も一緒で、余裕を持てばいい」

 宇草にも積極的に打撃以外も学ぼうとする意欲がある。「前から僕の一番の課題は守備。少しずつ形が見えてきた。苦手なことは継続して場数をこなすしかないと分かったからこそ、もっともっと練習に取り組める」。宇草は鈴木誠が以前から気にかけてきた後輩の一人。その思いが後釜の成長を促している。(河合 洋介)

 《広島OB会新会長に大野豊氏》広島OB会は5日、新会長に大野豊氏(66、スポニチ本紙評論家)が就任したことを発表した。4日に広島市内のホテルで開かれたOB会総会で承諾され、8年間会長職を務めた安仁屋宗八氏から引き継いだ。大野氏は「安仁屋前会長をはじめ、これまでの会長の方々の後任としての重責を感じております。来年は一体感のある強いカープが見られることを願い、OB会として陰ながら支えられればと思います」とコメントした。 

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2021年12月6日のニュース