“佐藤輝母校”仁川学院が4年ぶり夏勝利 寄贈マシンで打ち込み結果

[ 2021年7月11日 12:37 ]

兵庫大会 1回戦   仁川学院6―1姫路商 ( 2021年7月11日    明石トーカロ )

<兵庫大会 姫路商・仁川学院>  7回、勝ち越して喜ぶ仁川学院ナイン (撮影・成瀬 徹) 
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 阪神・佐藤輝明内野手(22)の母校・仁川学院が“マシン効果”で2017年以来、4年ぶりの夏の勝利を記録した。2桁12安打を集め、終盤に相手を振り切る会心の勝利。辻元伸一監督(46)は「佐藤からいただいたマシン。それで結果が出たと言っとかないと、いかんですね」と笑顔で流れ出る汗をぬぐった。

 昨年末に佐藤輝から寄贈された打撃マシンを打ち込んできた。その効果はてきめんだった。初回2死二塁、4番・奥村樹(2年)の中越え三塁打で先制。1―1の7回1死三塁から2番・石橋晃亮主将(3年)の左越え二塁打で勝ち越すと、8回には3安打を集めて4点を挙げた。主将は「直球を早めに設定して練習しているので、その球より遅いと思えた。直球が来たら自分の感覚で打てる」と言う。打撃練習ではマシンをマウンドより約2メートル前方に出し、球速を120キロに設定することでチーム全体として、直球への対応力を磨いてきた。「グラウンドで校舎に当てるくらい打っていたと聞きます。想像すると負けていられないというか、それくらい打てるようになりたいと思うようになった」と欲も出てきた。

 佐藤輝が2年夏に就任した辻元監督はナインに折を見て、高校時代の話を伝えてきた。

 「アレを真似しようと思っても無理。意識、取り組みの部分は話しています。自分で目覚めて、自分で気持ちを持ってやり始めないと身につかない」

 直球への対応力とともに、意識も変わってきた。先制打の奥村は昨年末に母校を訪問した佐藤から直接、聞いた「努力さえすれば、いいところまで行ける」の言葉を忘れない。「佐藤さんの言葉で変わることができた」。以降、本格的に食トレに取り組み、体重は7キロ増の83キロに。筋力トレも少しずつ行うようになった。「佐藤さんが打った4番ですし、それに恥じないプレーをしたい」と話した。

 新チーム結成以降、初勝利。勢いを得て、次戦は春夏合わせて36回の出場、3度の優勝を誇る報徳学園と対戦する。

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2021年7月11日のニュース