阪神・佐藤輝の新人本塁打記録更新に清原氏が太鼓判「抜きますよ」解説席の前で11打席ぶり安打

[ 2021年7月11日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神1ー8巨人 ( 2021年7月10日    甲子園 )

<神・巨>4回1死、阪神・佐藤輝は右前打を放つ(撮影・平嶋 理子)
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 阪神・佐藤輝明内野手(22)が10日の巨人戦で通算525本塁打を誇る清原和博氏(53)の前で11打席ぶり安打を放った。テレビ解説で来場。放送の中では同氏の持つ新人最多31本塁打の更新に太鼓判を押された。先発時では最も早い6回終了で交代し、試合も完敗。残り4試合になった前半戦、そして、16年ぶりリーグ優勝へ挑む後半戦も熱い視線を送られそうだ。

 佐藤輝は4回1死でメルセデスのスライダーを右前へはじき返した。7日のヤクルト戦で節目の20号を放った第2打席以来、3試合11打席ぶりの安打。甲子園球場のバックネット裏にある放送席に座っていた清原氏を「打ってくれましたね~」と喜ばせた。

 開幕から3カ月強、佐藤輝が本塁打を重ねるたびに注目される新人歴代ランキングの頂点に「清原和博」の名前がある。1959年の桑田武(大洋)に86年の高卒1年目で並び、以降は昨季まで34年間にわたって誰も肩を並べる新人がいなかった。記録保持者の目に、佐藤輝はどう映るのか。「僕の記録は抜きますよ」。解説の中で自らの記録更新に太鼓判を押した。

 「僕は18歳の子供でしたが、佐藤輝明選手はもう体が仕上がっている。筋肉の付き具合、バットスイングのスピードなどは、もうトップクラス。横浜スタジアムの右中間への場外ホームラン…。あの右中間の場外に飛んでいくなんて、考えられないことですよ」

 4月9日のDeNA戦で描いた場外弾は、歴代5位の通算525本塁打を誇る大打者の脳裏にも強く刻み込まれていたようだ。116個目を数えた2回の空振り三振にも、「当てにいかないメンタルの強さがあります」と絶賛が続いた。

 直近6試合は複数安打がなく23打数3安打の停滞気味。6月23日に・290まで上げた打率も・264まで落ちた。「自分へのいらだち、腹立たしさじゃないですかね。もう少し落ち着いていければ…」と分析し、「バースや掛布さんは逆方向へ打つのがうまかったし、見習えばいいと思いますよ。打率も上がるし、三振も減るでしょう」という“助言”もあった。

 6回2死で一ゴロに倒れ、7回の守備から退き、先発時では最も早い交代となった。もう1打席回る状況でも矢野監督は「いや。全然、全然」とアクシデントを否定した。大差が付き、同じ外野を守るロハス・ジュニアに打席機会を与える狙いもあったとみられる。80試合を消化し、残り63試合。「31」までは、あと「11」だ。猛虎の大器の歩みを、清原氏も注目していた。(阪井 日向)

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