阿部2軍監督就任は、巨人史上初の2軍監督からの内部昇格への期待

[ 2019年10月31日 12:04 ]

阿部慎之助氏
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 来季からヤクルトは高津監督、楽天は三木監督、広島は佐々岡監督が新たに指揮を執る。佐々岡監督は投手コーチからの就任となったが、高津、三木両監督はいずれも2軍監督からの内部昇格だ。来季の2軍監督では、今季限りで引退した巨人・阿部、さらに、DeNAの三浦投手コーチも就任した。いずれも生え抜きのスター選手であり、1軍の次期監督候補でもある。

 2軍監督なら常に試合の采配をふるうことができる。いわば、「予行演習」だ。さらに、将来的に1軍での活躍が期待されるファームの若手選手を自らが育てることができ、長所や短所なども把握できる。別の角度で見ると、1軍でヘッドなど主要なコーチを務めていると、チームが低迷した際に指揮官とともに「責任」の二文字がふりかかる。2軍にいれば、さほど影響はない。ヤクルトは高津新監督だけでなく、真中元監督も2軍監督からの内部昇格だった。今季まで指揮を執った小川監督もかつて務めたし、若松監督もそうだった。他の球団でも、よくあるケースだ。

 ただ、巨人では2軍監督が1軍監督に内部昇格したケースは一度もない。巨人の1軍監督は生え抜きスター選手の系譜が脈々と受け継がれ、2軍で地道に指導者としての経験を積むことができなかった。引退後、即1軍監督になった長嶋茂雄氏や前監督の高橋由伸氏が最たる例である。

 07年に当時の渡辺恒雄球団会長が現役選手だった高橋氏について「ONHとスター監督が来てだな、将来は高橋の時代が来る。品性もいいし、巨人軍の未来の監督にふさわしい」と話し、実際にそうなった。ただ、原監督の退任を受け、急きょ引退しての監督就任。そして3年間で結果を残せず、ユニホームを脱いだ。少しでも下積みを積んでいればと思わざるを得なかった。

 これまでの巨人2軍監督は、1軍のコーチなどを務めた後のベテラン指導者が多かった。以前、巨人担当記者だった頃、もっと若い指導者が2軍監督をして経験を積めばいいのにと思っていた。だから、阿部の2軍監督就任は個人的にも待ち望んだケースだ。巨人史上初めての2軍監督からの内部昇格に向け、指導者としての成功を期待している。(記者コラム・飯塚 荒太)

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