清原氏、球界復帰へ第一歩「WorldTryout」で監督「執行猶予中の身。感謝しかない」

[ 2019年10月31日 05:30 ]

WorldTryout2019開催発表会に出席し笑顔の清原和博氏(撮影・森沢裕)
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 日米のプロ野球へ挑戦する公開トライアウトを行う「WorldTryout2019」の開催要項発表が30日、東京都内で行われ、選手選考を行う「監督」として清原和博氏(52)が記者会見に臨んだ。11月30日に神宮球場で行われる本選ではユニホームを着る予定。16年2月に覚せい剤取締法違反(所持)容疑で逮捕されて以来、球界復帰の第一歩としてグラウンドに立つ。

 こんな笑顔はいつ以来だろうか。そして時折見せる引き締まった表情。清原氏は球界復帰の大きな一歩を踏み出す喜びを、ただただかみしめていた。

 「正直言うと、自分が逮捕されたとき野球をしたことさえ後悔した。3年半治療を進めてきて、やっぱり自分には野球しかないんだなと再認識した」

 清原氏ははっきりそう言った。16年2月に逮捕され、同年5月に懲役2年6月、執行猶予4年の有罪判決。そこから薬物依存を断ち切るためのリハビリに努め、贖罪(しょくざい)の日々を送ってきた。今年3月には依存症に関する啓発イベントにも出演したが、野球に関わるイベントで公の場に現れるのは逮捕後初。表情には精かんさが戻り、体も引き締まったように見える。そこにいるのは確かに「野球人・清原」だった。

 「事件を起こして野球から遠ざかっていた中で、こういう形で大役を頂き、身が引き締まる思い」。公開トライアウトで務める「監督」は選手選考を一手に担う。参加するのはプロ野球を戦力外となった選手や独立リーグ、米マイナーの選手たち。NPB、MLB入り、または復帰を目指す彼らの力量を見極め、サポートする。自身も巨人を戦力外となって、当時の仰木彬監督(故人)の誘いでオリックス入りした経験がある。「新たなチャレンジの場を野球につなげられるように努力したい」。11月30日の本選ではユニホーム姿で臨む予定で「(事件後は)グラウンドに入ることさえ許されないと思ったけど、自分も必死にグラウンドに立ちたい」と決意を口にした。

 「自分は執行猶予中の身。野球に携われることができて感謝しかない」。現在は少年野球教室のため、子供たちへ自分のスイングを見せようとトレーニングしている。球界復帰への強い思いは変わらない。監督就任をオファーした際も「就任を悩むのではなく、受けるのを前提で投手の起用などに頭を悩ませていた」と主催する株式会社WorldTryoutの加治佐平CEO(40)は説明した。

 会見後、清原氏はマイクを取ってこう言った。「この壇上は甲子園より、日本シリーズの打席より緊張しています。頑張りますので、よろしくお願いします」。野球人・清原の第一歩に注目だ。(秋村 誠人)

 ○…「WorldTryout2019」は、プロ野球の12球団トライアウト(11月12日、大阪)とは別に行われるイベント。NPB、MLBに挑戦できるフィールドとしてMLB、NPBのスカウトらを招いて公開トライアウトを行う。試合形式で行われ、日米のプロ球界入りを支援する。

 11月7日の予選(保土ケ谷)には独立リーグ、アマ選手が参加し、選考を通った選手が同30日の本選(神宮)に進む。本選にはプロ野球の戦力外選手、米マイナーなどの外国人選手も参加。外国人選手には元ヤクルトのカラシティー、ルーキらもエントリーしている。

 有料で観戦でき、予選は当日券(全席自由席1000円)のみ。本選は前売り券(特別内野自由席3000円、内野自由席2500円)をネット販売中。

《清原氏の経過》
 ▼16年2月2日 警視庁が東京都港区の自宅を家宅捜索。覚せい剤取締法違反(所持)容疑で現行犯逮捕。

 ▼同23日 所持罪で起訴される。使用容疑で再逮捕。

 ▼3月17日 保釈金500万円で保釈され、医療施設に入院。

 ▼5月17日 初公判で起訴事実を認める。

 ▼同31日 判決公判で懲役2年6月、執行猶予4年の有罪判決を受ける。保護観察はつかず。

 ▼6月15日 判決確定。

 ▼18年8月21日 甲子園で大阪桐蔭―金足農の決勝を観戦。PL学園時代に甲子園歴代最多の13本塁打を放ち、2度優勝、2度準優勝。「僕にとって特別な場所」と語る甲子園で球児の戦いを目に焼き付ける。

 ▼19年3月6日 都内で開かれた依存症に関する啓発イベントに出演。薬物依存症の治療に取り組む清原氏は「薬物は一時的にやめられても、続けるのは難しい。勇気を出して専門の病院に行ってほしい」と参加者に呼びかける。 

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