阪神・福留、連敗脱出弾!41歳ハッスル 虎目覚めた8点大勝

[ 2019年4月24日 06:07 ]

セ・リーグ   阪神8―3DeNA ( 2019年4月23日    横浜 )

5回2死一、二塁、福留が中越えに3点本塁打を放つ(投手・上茶谷)(撮影・成瀬 徹) 
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 阪神は23日、DeNA戦(横浜)で先発野手全員間の13安打8得点で大勝し連敗を3で止めた。2試合ぶりに先発出充した福留孝介外野手(41)が3ラン本塁打を含む2安打4打点の活躍を見せ2試合連続零敗中だった打線をけん引した。

 嫌な流れを断ち切ってくれたのは、やっぱり福留だった。3点リードの5回2死一、二塁。DeNAのドラフト1位・上茶谷の初球143キロ真ん中ストレートを完璧に捉え、バックスクリーンに叩き込んだ。

 「青柳が良い投球を続けてくれていたので、チャンスで“1点でも多く追加点を”と思っていた。いい形で捉えることができた」

 さすがとしか言いようがない。敵失と四球という相手のミスで巡ってきた好機。“なんとか切り抜けよう”と勝負を焦ったルーキーの失投を逃さなかった。打った瞬間に確信する一発は6日の広島戦以来、出場12試合ぶりの2号。41歳とは思えない、鮮やかすぎる一撃だった。

 「常に自分の方から仕掛けていくつもりでいるから。それがうまくいったということじゃないですか」

 横浜に来ると、怖いくらいに打つ。昨季、横浜スタジアムでは打率・459、3本塁打、11打点。対DeNA戦で見ても球団別最高の打率・392をマークしていた。1つのデータとはいえ、その手ごわさが相手の脳裏に焼き付いていることは間違いなかった。

 初回、1点を先制し、なおも1死一、三塁では強烈な右犠飛を放った。貴重な2点目にも関わらず悔しそうな表情を浮かべた理由はこうだ。「犠牲フライも良いけど、ヒットで後ろにつないで行ければ(一番)良いしね…」。周囲が喜んだシーンも福留本人だけは違った。7回先頭で飛球を打ち上げた時にはバットを地面に叩きつけ悔しがりながらも全力疾走。逆転勝ちした9日同様にソトが落球した時には、二塁に到達していた。

 結果だけでなく姿勢で示すベテランの存在は何者にも代え難い。「もちろん孝介の4打点が大きかった。チャンスで回ってくるんでね。これからもまだまだ、孝介には頑張ってもらいたいと思います」と矢野監督も最敬礼した。

 今季初となる先発野手全員安打で8点を奪い連敗を3でストップ。「今日はこういう試合ができたので、明日もできればね」。冷静に語る福留は、やっぱり頼りになる。(巻木 周平)

○…福留(神)のゲーム4打点は昨季9月1日のDeNA戦(甲子園)以来。今季のDeNA戦はここまで甲子園で3試合に出場して打率・273、0本塁打、1打点だったが、昨季打率・392、5本塁打、20打点と球団別で最高の成績を残した原動力は、横浜スタジアムで稼いだ打率・459、3本塁打、11打点によるもの。17年も打率・405、2本塁打、10打点を記録している得意球場での爆発を期待したい。前回19日の巨人戦では4打席凡退に終わった「休養明け」の試合も、2度目の今回、昨季17試合で打率・323、4本塁打、13打点の本領を発揮した。

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