広島、サヨナラで5連勝!衣笠さん一周忌 誠也不在をベテラン小窪救った

[ 2019年4月24日 05:57 ]

セ・リーグ   広島3―2中日 ( 2019年4月23日    マツダ )

サヨナラ打を放ち、菊池涼(右)らから祝福を受ける小窪(撮影・北條 貴史)
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 劇勝だ。広島は23日の中日戦(マツダ)で今季2度目のサヨナラ勝ち。2―2の9回2死満塁で、小窪哲也内野手(34)が12年目で初のサヨナラ打を右前へ運び、雨中の接戦にケリをつけた。9回1イニングを抑えた中崎が今季初勝利。プロ初先発で7回2失点と好投したアドゥワ誠投手(20)もキラリと光った。連勝を5に伸ばした王者は4位タイに浮上した。

 執念の乗り移った打球が必死にグラブを伸ばす二塁手の後方に落ちると、ナインが脱兎(だっと)のごとくベンチを飛び出した。菊池涼が、長野が、上本が笑顔を爆発させて手洗い祝福。ペットボトルの水で祝ったのは磯村だ。5連勝。立役者の小窪もまた破顔一笑だった。

 「前の打席(7回2死三塁で)で打てなかったので、何とかチームの力になりたくて必死だった。勝ちたい一心。何でもよかった」

 2―2の9回1死満塁で代打・安部が空振り三振。延長戦がちらつき始めた中で健在ぶりをアピールした。R・マルティネスの147キロ真ん中高め直球を強振。雨中の接戦にケリをつける打球は、詰まりながらも右前に落ち、12年目で初のサヨナラ打となった。

 自身の存在価値を問う1年だ。昨季の出場17試合はプロ最少。一念発起するため発想を変えた。腰や膝への負担を考えて80キロに抑えていた体重をプロ入り最重量の85キロに。「リミットを設けるのはやめた。増やしても体は動く。何より体に元気を感じる」。守備や走塁練習の一発目を全力でこなすなど、体の切れを損なわない工夫がバックボーンだ。

 刺激もあった。逆襲に転じた17日の巨人戦(熊本)。同じ野球観を持つチーム最年長の石原が打った決勝打に「胸が熱くなった」と発奮。胸に秘めていた「チームが厳しい時に勇気や力を与えられるように」という思いを一振りに込めた。

 この日は球団OBである故衣笠祥雄氏の一周忌。主砲の鈴木を体調不良で欠く、いや、昨季の中軸3人(丸、鈴木、新井)が居ない中、チーム一丸で勝利を贈った。緒方監督は「球場の雰囲気と流れで、決めてくれるだろうと期待していたけど、その通りになったね」とベテランの勝負強さに最敬礼だ。

 「借金はまだある。目の前の試合に勝つことだけを考えて、一戦一戦必死にやるだけ」

 前選手会長は力を込める。今季2度目のサヨナラ勝ち。鯉のぼりの季節を前に王者は完全に勢いに乗った。(江尾 卓也)

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