根尾 満員御礼デビュー 鳴尾浜史上最速札止めも「アジャストしていかないと」

[ 2019年3月10日 05:30 ]

春季教育リーグ   中日3―6阪神 ( 2019年3月9日    鳴尾浜 )

5回表、四球で出塁、二塁に進塁し三塁へ走る根尾(撮影・後藤 正志)
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 中日のドラフト1位・根尾昂内野手(18=大阪桐蔭)が9日、教育リーグ・阪神戦(鳴尾浜)に「6番・DH」で実戦デビューを飾った。

 昨夏の甲子園大会で春夏連覇した大阪桐蔭の中心選手として活躍した男が、聖地から直線距離で2・5キロしか離れていない鳴尾浜球場でも「NEOフィーバー」を巻き起こした。根尾見たさに午前8時30分の開門前に列をつくったファンは約150人。入場規制がかけられた04年以降では最速となる10時18分で満員札止めになる異常ぶりだった。

 根尾自身もそんな盛り上がりに何とか応えようと初実戦に臨んだ。相手は5年連続6度目の開幕投手に決定している阪神のエース、メッセンジャー。初打席は2回2死無走者で回ってきた。カウント2―2から142キロの直球に空振り三振を喫したが、臆することなくフルスイングで立ち向かった。第2打席は5回無死二塁の好機。カウント3―1から冷静に四球を選んだ。走塁も無難にこなし、調整遅れの要因だった右ふくらはぎ肉離れも感じさせなかった。

 「1打席、1球も無駄にしない気持ちでゲームに入りました。振るということに関しては、振っていけたというのはある。今まで経験したことのないようなボールだったので、経験できてよかった」

 一方で、課題も自覚している。「打ち損じ、打ちミスがあった。アジャストしていかないといけない」。確かに記した第一歩から修正を加えていくことで、一流選手への扉は開かれる。

 小笠原2軍監督は「スタメンか途中からかは決めかねている」としながらも、10日の同戦(同)では、遊撃を守らせることを示唆。「プロ初安打」が期待される2戦目。その注目度は高まるばかりだ。

 ▽鳴尾浜球場の主な入場規制

 ★下柳剛 阪神ラスト登板の11年9月23日オリックス戦に観衆1300人。開始1時間45分前の規制で約400人が球場外周を囲んだため、球団は右翼席後方の走路を開放。

 ★城島健司 12年9月29日のオリックス戦で引退試合。開始3時間前の規制の後、外野開放も収まりきらず、観衆は球場最多の1717人を記録。

 ★金本監督 就任直後の15年11月7日、秋季キャンプの残留組を視察。新指揮官目当てのファンが詰めかけ、練習開始1時間30分後の11時30分に試合以外では異例の規制。

 ★掛布2軍監督 初采配の16年3月15日、中日戦で開始1時間前に規制。退任発表の17年9月10日ソフトバンク戦でも約1500人が殺到し、開始2時間30分前に規制。(試合はすべてウエスタン公式戦)

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