巨人・岩隈、槙原氏に吐露した日米ボールの違い “長く持つ”NPB投法へ回帰 

[ 2019年2月7日 10:00 ]

巨人・岩隈&槙原氏特別対談

ガッチリと握手を交わす岩隈(左)と槙原本紙評論家(撮影・西尾 大助)
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 8年ぶりに日本球界へ復帰した巨人・岩隈久志投手(37)がスポニチ本紙評論家・槙原寛己氏(55)に日米のボール、マウンドによる感覚の違いを吐露した。押し出すメジャー投法から長く持つ日本式投法への回帰。成功してローテーション入りを果たせば、あと30勝と迫る日米通算200勝も見えてくる。

◆巨人の一体感に感動

 槙原 日米の選択肢があった中で日本に決めた。

 岩隈 一番必要としてくれているところでやりたいというのはもちろんありましたし、メジャーの場合はマイナーの契約は去年1年間でだいぶしんどい(思いをした)っていうか…。リハビリにしても、アメリカ独特のやり方が合わない部分もあって、マイナーの契約だったらちょっと(嫌だ)な、というのがあった。

 槙原 メジャー契約ならリハビリも手厚いの?

 岩隈 手厚くとは言わないですけど、治療面とか体のケアに関しては日本の方が素晴らしいものがあると感じていたので、そういうのも含めて、一番必要として声を掛けてもらったというのが一番の理由です。

 槙原 巨人への決め手は原監督が大きかったのかな?

 岩隈 はい、一番に連絡を下さったのでありがたかったです。

 槙原 巨人に入ってイメージの違いは?

 岩隈 昔から独り立ちしたスター選手がいっぱいいるように見えていて、スター選手の集まりの中に行くのかなと思っていたのですが、チームの一体感といった素晴らしさを感じました。先輩、後輩の規律もしっかりしていて。

 槙原 シーズンに入ったらいろいろ話を聞いてくる選手もいるんじゃないか。

 岩隈 現在でも聞いてきてくれるんでありがたいです。キャンプ前の決起集会とか、田口や高田は積極的に来てくれます。

◆足の着き方も工夫

 槙原 メジャーに行ったときは最初ボールが全部抜けて大丈夫かと思ったけど、アジャストした。今回は心配ない?

 岩隈 やっぱりちょっとありますね。また感覚をつくらなきゃいけないというか、戻すというか。メジャーのボールは縫い目が浅めでちょっと大きい。日本のボールはちょっと小さくて縫い目がある。投げる感じが違う。アメリカでは押し込むように投げていたのですが、それを日本でやってしまうと逆にボールが行かなくなったりする。微妙な感覚を戻さなきゃいけないと思っています。

 槙原 押し込む感覚というのは、抜けるのが怖いから最後にグッと押し込むんでしょ。それを日本のボールでやると今度は引っ掛かりすぎる。

 岩隈 そうですね。逆にボールが伸びないですね。引っ掛けるような感じになって。

 槙原 マウンドの硬さの違いで考えることもある?

 岩隈 ありますね。メジャーは硬いんで、足の着き方を変えました。(踏み出す)幅は変えてないですけど。日本では左足が着いてから長く(ボールを)持って投げるようにしてたんですけど、メジャーでは着いたら放すようにしてました。その感覚が違うので、(日本では)長く持たないとボールが伸びていかないんじゃないかな、とか。試行錯誤しています。投げていきながらつくっていくしかないですね。

 槙原 東京ドームのマウンドを硬くするらしいけど。

 岩隈 そうなったら体の使い方としてはやりやすいのかなという気がします。

◆名球会へ残り30勝

 槙原 日米でランニングの量にも違いはある?

 岩隈 量はたいして変わらないんですが、(巨人では)タイム設定があるんですよ。心拍数が凄く上がってくる。若い選手たちと同じ本数やってます。久々にこういう練習をして、それはそれで新鮮です。

 槙原 日本食はどう?

 岩隈 米は食べないようにしてますね。ほぼ毎日、鶏を食べてます。宮崎のキャンプは本当に久しぶり。近鉄(日向)のときにあったぐらいで。おいしいですね。

 槙原 実戦登板はどんな青写真を描いている?

 岩隈 3月くらいでいいかな。それくらいに思ってます。気持ちは開幕に合わせていこうと。あとは感覚をどう上げていくか。早ければ早いに越したことはないと思っています。

 槙原 (2年前に手術を受けた肩の)怖さはもう抜けた?

 岩隈 完全にはまだ抜けてないですね。自主トレ期間中に、早くつくらなきゃいけないと思ってブルペンに行ったら、ちょっと合わなくて。リリースの感じが…。今はそうならないように、うまくつくっている状態です。日に日に良くはなってきています。

 槙原 焦る必要はないよね。さて、今季の目標は?

 岩隈 ローテーションをしっかりつかんで投げきりたいというのはあります。

 槙原 ローテーションをつかんでくれたら2桁はいける。

 岩隈 そうですね。

 槙原 現在日米通算170勝。名球会はどう?

 岩隈 可能性はゼロではないので、一年一年投げていければと思っています。

 ◆岩隈 久志(いわくま・ひさし)1981年(昭56)4月12日生まれ、東京都出身の37歳。堀越から99年ドラフト5位で近鉄入団。04年に最多勝、楽天時代の08年にはMVPと沢村賞を受賞した。12年にFAでマリナーズ移籍。15年8月12日のオリオールズ戦でノーヒットノーランを達成した。日米通算376試合で170勝108敗2セーブ、防御率3・31。1メートル90、77キロ。右投げ右打ち。

 ◆槙原 寛己(まきはら・ひろみ)1963年(昭38)8月11日生まれ、愛知県出身の55歳。大府では3年春に甲子園出場し、81年ドラフト1位で巨人入団。2年目の83年に12勝9敗、防御率3・67で新人王。94年5月18日の広島戦で完全試合を達成した。01年に現役引退。通算成績は463試合で159勝128敗56セーブ、防御率3・19。右投げ右打ち。

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2019年2月7日のニュース