【次のスターはオリまっせ】西浦颯大外野手 猛練習で一気チャンスつかめ“ヤバい”19歳

[ 2019年2月7日 17:20 ]

目標の宗(左)と笑顔でポーズをとる西浦
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 オリックスの次世代スターを発掘する当コラム。第7回目は西浦颯大外野手を取り上げる。

 宮崎キャンプが始まり、5日で第1クールは終了となったが、ほぼ毎日、変わらぬ光景があった。室内練習場から最後に引き揚げてくるのが西浦だ。初日から特打と特守がメニューに入っていた。それが終わってから、再び室内練習場でティー打撃の特打。「正直、ここまで自主トレではやっていなかったので、体がバキバキです」と声を絞り出した。余裕があったのは、野球教室で15時以降は練習ができなかった3日ぐらい。それ以外は、最終の移動便で宿舎まで帰る日々だった。同世代の選手からも「西浦のあんな顔、初めて見た」と言われるほど、疲れ切った表情が隠せなかった。明徳義塾から入団2年目の19歳。鉄は熱いうちに打て、とばかりに練習を課せられた。

 裏を返せば、期待の表れでもある。1メートル78、70キロ。体はまだ完成形ではないが、才能がにじみ出ている。私も2年ぶりにオリックス担当に戻った際、何人かの選手から「西浦はヤバい」と言われた。彼らが言う「ヤバい」はもちろん褒め言葉。1月に山崎颯とキックボクシングジムに通っていると聞いて、取材に行ったときは少し意味が分かった。キックの音が素人とは思えない破裂音。運動神経の良さが分かる。「ぼくは体幹が弱いので鍛えようと思いました」。謙そんに聞こえた。

 西浦については、この2カ月でどんどん興味がわいた。昨年まで2軍監督だった田口壮野手総合兼打撃コーチに聞いた。「西浦はいくら走らせても平気な顔で帰ってくる。練習できる体力があるのは一番の武器ですね。どういう選手か自分で分かっているし、やらないといけないことも分かっている」。1軍キャンプに抜てきされた意味が分かる。

 今は基本の繰り返し。特打のティー打撃では、『体が前に突っ込む癖を直し、重心を極力後ろに残すこと』『インパクトの瞬間に体が開かないこと』の2点を確認して、黙々と振り込んだ。打撃センスも周りから聞こえてくる。「あいつは鳴尾浜で左翼にホームラン打ちましたからね」。2軍戦でのプロ1号は8月8日のウエスタン・リーグ阪神戦。小柄な部類に入る左打者、しかも19歳が、左翼に本塁打を打つ衝撃は相当だろう。さらに終盤戦では1軍に昇格。プロ初出場、初先発となった10月1日の楽天戦で藤平からプロ初安打し、初盗塁もマーク。しっかりと爪跡を残した。

 飛躍が期待される中での今キャンプ。練習で体が悲鳴を上げても、充実感はにじんでいるようだ。「宗さんに負けられないですから。宗さんより練習しないといけないので」。同じ外野手で5年目の宗佑磨を目標にしていた。何年後かに出てくる――。この表現は、もしかしたら間違いかもしれない。田口コーチは「プロで年齢は関係ない。一気に行くやつは行くから。与えられたチャンスをものにしてほしい」と語った。開幕予想スタメンから消しづらくなっている。(当コラムはスポニチホームページで不定期連載中)

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