担当記者が感じ取ったメジャーリーガー・大谷翔平の“変化”

[ 2019年2月7日 09:00 ]

エンゼルス・大谷
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 少し前の話になる。1月中旬。都内のホテルで行われた表彰式だった。通路脇に立っていると、会場入りしたエンゼルス・大谷から「明けましておめでとうございます」とあいさつをされた。面食らった私は「明けましておめでとうございます」と同じ言葉を返すのが精いっぱい。気の利いた対応をとれない自分が情けなかった。

 自虐はさておき、そんな些細なやり取りから大谷の変化を少し感じ取ることができた。大谷は日本時代から公の場で常にカメラを向けられ、行く先々で人々の視線を集めてきた。カメラが嫌いになるのも無理はない。飛行機、新幹線などの移動時では大体、うつむき加減か、脇目も振らず正面だけを見て歩いているイメージだった。だが、メジャー移籍後は少し変わったように思う。無邪気な笑顔を振りまき、顔見知りの関係者には報道陣であろうとちょっかいをかける姿をよく目にするようになった。

 ここ最近では1月26日に全米野球記者協会ニューヨーク支部主催の晩さん会で行った全文英語のスピーチは素晴らしかったが、意外でもあった。これまで大谷が公の場で英語を話したのはエ軍の入団会見と、その後に札幌ドームで行われた凱旋会見のみだったからだ。しかも、英語で話したのはいずれも冒頭のみだった。もしかしたら今回も同じように英語は冒頭だけで日本語でスピーチするのではと心のどこかで思っていたが、大谷は水原一平通訳を伴わずに一人で登壇。良い意味で裏切られた。

 大谷の振るまいの変化が何を意味するのかは分からない。ただ、良い変化であることは間違いないだろう。右肘手術の影響で打者に専念するメジャー2年目。同月28日の電話会見でビリー・エプラーGMは「今の(リハビリの)過程では開幕にはプレーできない」と語ったが、当面は打者・大谷の実戦復帰時期が日米メディアの注目を集める。

 間違えても焦らせることがあってはならない。じっくり、慎重に。大谷の変化、そして進化を見守りたい。(記者コラム・柳原 直之)

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