中谷だ!隼太だ!阪神 糸井&福留抜きで18安打13点大勝

[ 2018年9月23日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神13―4広島 ( 2018年9月22日    マツダ )

<広・神>3回、3ランの中谷(左)は舌をペロリと出して生還(撮影・北條 貴史)
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 戦前の不安を吹き飛ばしたのは、チャンスに飢えた男たちの躍動だった。阪神は右太腿張りの福留に加え、糸井も右足の状態を考慮して先発落ち。両輪を欠く中で18安打13得点の大勝につながる痛快な一発を放ったのが中谷だった。

 3―0の3回1死一、二塁で広島先発・岡田のスライダーを振り抜いた一打は高々と舞い上がり、ジャンプした左翼・野間のグラブをかすめるようにスタンドイン。6月15日の楽天戦以来、実に125打席ぶりの4号3ランで勝利をグイっと近づけた。

 「(2回無死一、三塁の)前の打席で凡退していたし、チャンスだったんで取り返したいという気持ちだった。良い結果になって良かったです」

 昨季チームトップの20本塁打を放ちながら、今季はもがき続けてきた。最近6試合は中堅で先発しているが、出場が約束された身ではない。福留、糸井の欠場というチームの危機を、逆に自身のアピールチャンスに変え、最大の持ち味である長打力を見せつけた。

 「自分のことをやるので精いっぱいなんで、周りがどうこうとかは考えられない。一試合一試合やるだけ」

 苦しむ大砲候補の久々の一発に金本監督も「もちろん、もちろん。この球場で広島相手ですからね」と称賛し今後の爆発に期待をかけた。

 糸井の代役で今季初めて右翼で先発した伊藤隼も、ここぞとばかりに大暴れした。2本の二塁打を含む3安打は、4安打した16年8月5日ヤクルト戦以来。打点こそなかったが、3得点で勝利に貢献した。

 「3本出たのは良かったですが、内容的には満足していない。ランナーを還せるところで還せるようにしたい」。自己評価は辛口でも、指揮官は「きっちり糸井の代わりというかね。よくやってくれました」とねぎらった。福留、糸井がそろって先発落ちしたのは今季3度目だが、これで2勝1敗。いつまでもベテランに頼りっぱなしではいられない。

 23日からはクライマックス・シリーズ進出を争い1・5ゲーム差で追う3位・巨人と甲子園で2連戦。今季は本拠で19勝33敗1分けと地の利を生かし切れていないが、総力をあげて宿敵を討つ。(山添 晴治)

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