けん制締め上原に野球殿堂注目 今シリーズ象徴、グッズ展示検討

[ 2013年10月29日 06:00 ]

<カージナルス・レッドソックス>9回、一塁けん制球で走者を刺して試合を締め、ガッツポーズで喜ぶレッドソックス・上原

ワールドシリーズ第4戦 レッドソックス4―2カージナルス

(10月27日 セントルイス)
 レッドソックスの上原浩治投手(38)が27日(日本時間28日)、カージナルスとのワールドシリーズ第4戦に4―2の9回から登板。右越え安打を打たれたものの、2死から一塁走者をけん制で刺し、試合を締めた。けん制死での幕切れはポストシーズン史上初の珍事。史上初の走塁妨害での試合終了という前日の屈辱を晴らすとともに、日本投手としてはワールドシリーズ初のセーブも挙げた。また、田沢純一投手(27)は7回2死一、二塁から登板し、1/3回を無安打無失点だった。

 2夜連続の珍事。ただし今度はやり返した。4―2の9回2死一塁。セットポジションに入りかけた上原が、素早く体を回転させ一塁にけん制。代走のウォンは虚をつかれて戻りきれず、意外な形での幕切れとなった。

 「あれはアウトでしょう。(けん制死での試合終了は)記憶にないですね。ずっと同じリズムで投げていたので、ちょっと変えようかなという考えで(けん制を)入れただけです」

 1死からクレイグに右翼の頭上を越える当たりを許したが、前夜のクロスプレーで左足を痛めていたため、一塁でストップ。そのおかげで意外な結末が待っていた。「走者は見えていなかった」という上原だが、けん制でアウトを奪ったのはメジャー3度目。レンジャーズ時代の11年8月6日のインディアンス戦では、テキサスの地元ラジオ局のアナウンサーが「ライトニング・クイック(雷のような速さだ)」と絶叫したほどのテクニックを持っている。

 日本投手としてワールドシリーズで初めてセーブを挙げた上原には、野球殿堂関係者も熱視線を送っている。野球殿堂博物館では毎年ワールドシリーズの象徴的存在だった選手の野球道具を展示しているが、今年は上原に注目。すでにア・リーグ優勝決定シリーズ後にグラブの進呈をリクエストしているという。

 メジャー12年間で6球団を渡り歩いてきたベテラン捕手のロスは、上原をかつてドジャースで活躍した守護神エリック・ガニエに重ね合わせる。03年にサイ・ヤング賞を受賞したガニエは、84試合連続セーブ機会成功の大リーグ記録を樹立した伝説の抑え。「2人とも早い時は6、7球。時間にして3分ぐらいで試合を締める。それぐらい打者を圧倒する存在感がある」と信頼を寄せた。

 対戦成績を2勝2敗のタイに戻したことで、試合後の上原に本来の明るさが戻った。9回2死のベルトランとの対戦前にボール交換したことについて「ウイニングボールをもらう時に、ワールドシリーズって書いてあるマークが消えていたのではね」とニヤリ。劇的な勝利により、走塁妨害による前夜のサヨナラ負けのショックは、完全に吹き飛んでいた。

 ▽第3戦の幕切れ 同点の9回1死一塁で登板した上原は、代打・クレイグに左翼線二塁打され1死二、三塁。続くジェイの二ゴロで三塁走者モリーナは本塁タッチアウト。捕球した捕手サルタラマッキアは、二塁走者クレイグの進塁を阻止しようとしたが、三塁への送球がそれた。腹ばいに倒れ込んだ三塁手ミドルブルックスとクレイグが交錯した結果、走塁妨害でサヨナラの本塁生還が認められた。

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