成瀬 風を味方に完封9勝目!ロッテ42年ぶり首位ターン

[ 2012年7月17日 06:00 ]

<ロ・楽>完封勝利で9勝目をマークした成瀬

パ・リーグ ロッテ5-0楽天

(7月16日 QVC)
 風とケンカするのではなく、味方につけた。お立ち台に上がった。ロッテの成瀬は笑顔だった。

 「名物の風が僕の味方をしてくれると思った。序盤はどうなるかと思ったが、変化球が1球ごとに違った変化をしたので、こういう投球ができた」

 中堅から本塁方向に風速10メートルの強風が吹いていた。その風は観客席ではね返り、マウンドでは強い逆風となる。そんな中で9回6安打無失点の快投だ。「連敗をどうしても止めたい気持ちだった」。8日のオリックス戦(QVCマリン)から始まったチームの連敗を6で止めた。今季2度目の完封勝利で、リーグ単独トップの9勝目。まさにチームの救世主となった。

 立ち上がりは不安だった。「右足をゆっくり上げようとすると、風で押し戻され、思ったように体を前に移動できなかった」。それでも慌てなかった。突風が正面から襲ってくるときは、踏み出す右足を早く下ろした。それほど風を感じないときはゆっくりと右足を上げた。マウンドに吹く風によってフォームを自在に変えた。

 武器のスライダーにもひと工夫加えた。7回1死一、二塁では藤田、聖沢をいずれもスライダーで空振り三振。「いつもよりもボールを深く握った」。スライダーを深く握ると大きく曲がりすぎて打者が見やすくなるため、普段は使わない。だが、この日は強い逆風の影響で、深く握って投げると球速が抑えられ、チェンジアップと同じ効果が生まれた。「きょうの風ならば高く上がった大飛球は戻される。横の変化よりも前後の緩急をつけられた方がいい」。両サイドを突くことよりも、タイミングを外すことを優先させた。幕張の風を熟知している左腕だからできる発想だった。

 これでチームは70年以来、42年ぶりとなる前半戦の首位ターンも決まった。大毎時代の60年と合わせ、過去2度はいずれもリーグ優勝を飾っている。「何がなんでもという試合で成瀬が完封してくれた」と西村監督。力強いデータの後押しを受け、前年最下位から一気に頂点を狙う。

 ≪成瀬 前半戦リーグ最多勝なら黒木以来≫成瀬(ロ)が6安打完封でハーラー単独トップの9勝目。ロッテの投手が前半戦リーグ最多勝だと01年黒木(11勝)以来、11年ぶりになる。楽天戦は通算20試合目の登板だが、これまで完投すらなく完封勝利はもちろん初めて。昨季は楽天戦に0勝3敗(防御率4・21)だったが、今季は3勝0敗(同1・19)ときっちり借りを返している。

続きを表示

「大谷翔平」特集記事

「始球式」特集記事

2012年7月17日のニュース