木内イズム健在!「硬いな」も佐々木常総 夏1勝

[ 2012年7月17日 06:00 ]

<常総学院・大子清流>コールド発進の選手たちを、木内前監督が激励に訪れる

茨城大会2回戦 常総学院7-0大子清流

(7月16日 水戸市民)
 第94回全国高校野球選手権大会(8月8日から15日間、甲子園)の地方大会は、43大会で356試合が行われた。茨城大会では常総学院が大子(だいご)清流に8回コールド勝ち。昨夏限りで勇退した木内幸男監督(80)が観戦する中、3年ぶりの甲子園へ好スタートを切った。17日は34大会で227試合が行われる。
【16日の試合結果】

 優しく、鋭い視線が注がれる。水戸市民球場の一塁側スタンド。おなじみの茨城弁が響きわたっていく。その声の主、木内幸男前監督(80)が常総学院の新たな夏の船出を見守っていた。

 「なぜ苦しんだか。それを考えたら、きょうの試合が生きっぺな」

 7―0の8回コールド発進。結果だけ見れば快勝の初戦だ。でも、昨夏限りで勇退した名将の目には「苦戦」と映っていた。初回の盗塁死に始まって、3回は左翼手・酒井と中堅手・大崎が平凡な飛球をお見合い。「声が出てねえな。チームワークの大事なとこだっぺよ」。6回は二塁手・田山が一塁走者のスライディングを受けて併殺を取れなかった。「走者とぶつかるように動いちゃ駄目」。最後は、大子清流の左右の軟投派に苦しんだ打線に「硬いな。もっと気持ちを解放してやった方がよかっぺ」。

 長女・京子さんに持たされた日傘を手に、炎天下で約2時間の木内イズム。もちろん、ベンチの佐々木力監督にも伝わっている。84年に木内監督率いる取手二が全国制覇した時の二塁手。昨秋から恩師の後を受けた愛弟子は言った。「僕には監督の野球が染みついてる。子供たちには“攻めまくれ”と言った。監督ほど選手は代えられませんけど」。ミスが出た一方で、1年生の進藤を8番・三塁でスタメン起用するなど14選手を使い、最後に今秋のドラフト候補のエース・伊藤も1イニングだけ試投。8回は3盗塁と足を絡めた2点でコールド勝ちを決めた。

 初戦で多くの選手を慣らすのも、あえて苦戦するのも木内流。そんな教え子の夏1勝に名将は笑って言った。「辞表を持って(それくらいの覚悟で)やってんだ。思い切りやればよかっぺ」――。

 ≪147キロ右腕・伊藤が志願の登板≫MAX147キロ右腕・伊藤が志願の登板だ。佐々木監督に「1イニングでも投げさせてください」と直訴して8回にマウンドへ。1死から直球を中前打され、エラーで一、三塁とされながら、きっちり遊ゴロ併殺に仕留めた。ピンチでは、木内前監督の「おまえは投手ぶると痛い目に遭うぞ」というアドバイスを思い出して「気持ちを解放できた。1点やってもいい、と冷静に投げられた」。エースも木内イズムを強調していた。

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