羽生 打倒チェンを宣言! 過去4勝3敗の宿敵に「勝ちたい」高難度4回転ルッツ投入も視野

[ 2019年11月25日 05:30 ]

フィギュアスケートGPシリーズ第6戦 NHK杯エキシビション ( 2019年11月24日    札幌市・真駒内セキスイハイムアリーナ )

どーもくんの口の中に飛び込む羽生(撮影・小海途 良幹)
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 フィギュアスケートグランプリ(GP)シリーズ第6戦NHK杯を制した羽生結弦(24=ANA)が24日、一夜明けて札幌市真駒内セキスイハイムアイスアリーナで取材に応じた。3年ぶりに出場するGPファイナル(12月5日開幕、イタリア・トリノ)で対決する宿敵ネーサン・チェン(20=米国)の名前をあえて挙げ、勝利への欲をかき立てた。直接対決で、大技4回転ルッツを投入する可能性も示唆した。この日はエキシビションが行われた。

 あえて、その名前を挙げた。羽生は内なる感情を素直に打ち明けた。万全の状態で迎える3年ぶりのファイナル。そのテーマは単純明快だ。

 「自分にとってファイナルは本当にネーサン選手との戦いとしか思っていない。やっぱり勝ちたい。勝つことに意味がある」

 ネーサン・チェン――。五輪連覇の絶対王者に、勝利への渇望を教えてくれた最大のライバルだ。団体戦の17年世界国別対抗を除き、直接対決では過去4勝3敗。羽生は16年にファイナル4連覇を達成しているが、負傷で出場しなかった2年間、その座をチェンに譲っている。

 直近の今年3月の世界選手権。激闘の末、チェンが金メダル、羽生は銀メダルだった。「記憶には残っているかもしれないが、記録には残らない。それは意味がないと僕は思う。記録に残してナンボだと思うからこそ、しっかり結果を獲りたい」。苦い記憶、そして世界最高記録を塗り替える舞台は整った。

 羽生は4回転ルッツの準備も進めている。現プログラムで最高難度のループを超える大技解禁となれば鬼に金棒だ。「それを入れる、入れないというのは先発ピッチャーが誰、と言うようなもの」。笑顔でけむに巻いたが、切り札として投入する可能性がある。

 羽生はこの日、北の大地で「春よ、来い」を舞い、NHK杯を終えた。いよいよ戦いは、師走の銀盤へと移る。(大和 弘明)

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