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引き強烈!!放流モノと違う“ワイルド”だぜぇ~50センチ・ヒレピンマス 30センチ以上はC&Rルール

[ 2024年9月30日 04:30 ]

テンカラで50センチのヒレピンニジマスを釣った西山さん
Photo By スポニチ

 【釣りの旅】埼玉県飯能市にある渓流管理釣り場「有間渓谷観光釣り場」が秋のベストシーズンを迎えた。開設4年目のルアー&フライエリアはファミリーにも人気ながら、独自に設けたルールで大物をキープし続けている。(バリバスフィールドスタッフ・吉田 俊彦)

 管理釣り場といっても場所は名栗湖上流の源流にあり、周囲には人家が一軒もない。その上、30センチ以上の大型はキャッチ&リリース(C&R)するという独自のルールがある。大型魚をリリースしてもらうことで、大物マスの魚影が絶えないエリアを実現している。大型魚自体を放流するのではない、まさに逆転の発想の釣り場なのだ。

 筆者はテンカラ竿をリュックに入れて、埼玉県入間市の自宅を午前7時半にロード自転車で出発。釣友3人と現地で午前9時ごろに待ち合わせた。今回は11月に行われる釣り大会の下見を兼ねての釣行。名栗湖を経て渓流沿いの道を自転車で登っていくと、眼下にもう釣り始めている友人たちの姿が見えた。釣り場に到着し、受付で真っ先に聞かされたのは、先日の豪雨でほとんどの魚が流されてしまったとの情報だった。管理棟下の淵をのぞいてみると、なるほどいつもの大型ニジマスの群泳は見えない。

 200メートルほど下流でテンカラを振る釣友と合流。20センチほどのアベレージサイズをヒットしており活性は低くなさそう。エリア内にはトラウトが潜む淵や落ち込みが多く、どこかに大物が隠れていそう。突然現れフライを見切ってUターンする魚が少なくなかった。

 野生化したトラウトをヒットさせるには最初の1投目が重要になる。釣友の西山雅幸さんは“テンカラ大王”こと石垣尚男さん直伝のシンプルな毛バリを選んだ。その必殺毛バリを対岸に打ち込むと、大物がヒットしたが無念のラインブレーク。予想を上回るパワーだった。レストハウスで昼食を食べながら、大物狙いの作戦会議。西山さんは毛バリから沈むニンフフライに替えて再挑戦。テンカラ仕掛けにニンフ先行で送り込むと再び大物がヒット。竿が弧を描く。魚はすみかに戻ろうと粘り強く抵抗する。ネットインしたのはジャスト50センチの良型でヒレピンのマス。口元を見て驚いた。西山さんが午前中に切られたテンカラ毛バリが掛かったままになっていた。

 今回の釣行で、渓流エリアには少々の増水では流されないほどの“ワイルド”系の大型トラウトが多数潜んでいることが分かった。魚体もファイトの仕方も、放流ニジマスとは明らかに違う。野生化したマスの強烈な引きをぜひ体験してほしい。

 ▼釣況 有間渓谷観光釣り場=(電)042(979)0569。入漁料は1日券が3000円。バーブレスフックとリリースネットを使用。キープは5匹で30センチ以上の大型はリリースすること。


 ◇お知らせ 第3回有間渓谷ビックトラウト釣り大会を次の通り開催する。
 ▼日時 11月16日(土)午前9時~正午
 ▼対象 テンカラ、ルアー、フライ
 ▼参加費 4000円
 ▼募集 30人
 ▼競技 1匹の大きさ。写真判定で決定
 ▼問い合わせ・申し込み NPO法人バーブレスフック普及協会

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