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世界遺産で躍る 52センチのレインボー!台風効果期待

[ 2018年6月29日 07:17 ]

52センチのレインボートラウトを釣った筆者
Photo By スポニチ

 【釣りの旅】世界遺産の地・日光は、国内外から多くの観光客が訪れる。釣り人には日本のスポーツフィッシング発祥の地の一つとして人気がある。真夏でもトラウトが狙える奥日光湯ノ湖へ釣行した。(吉田 俊彦)

 湯ノ湖と湯川は水産庁が行政財産(試験研究水面)として管理している特別な釣り場だ。梅雨の季節6月。しかし、温暖化のせいなのか最近ではせっかちな台風が本州に接近するようになった。筆者が日光を訪れたのはそんな台風が本州南岸を通過した翌日、台風が運んできた暖かい雨で魚の活性も上がると考えた。

 水温は13度とトラウトたちの適温。美しいが警戒心の強いネーティブトラウトと出合うためには気配を消す必要がある。水面を荒らす不要なキャスティングは魚を沖合に追いやってしまう。風が強く波立つが釣り人の気配を消すのには好都合。風が収まる瞬間を狙ってドライフライをキャスト。すぐに反応があり波間に見え隠れするカディスに飛び出してきたのは15センチほどのブルックトラウトの幼魚。すぐに同型のブルックを追加した。

 ライズは派手なのだが、どうも魚のサイズが上がらない。そこでウエットフライで水面直下を漂わせる戦法に変更。あえてリトリーブはしない。フローティングラインを湖面の流れに乗せて当たりはフライラインの動きで取る。一瞬、フライラインの先端が引かれる小さな当たりがあった。すかさず合わせたがフッキングしない。

 今度はラインが完全に引き込まれるまで待って大きく合わせを入れると9フィート#6番のパワートレイルがバットからしなる。手元に大型魚特有のゴンゴンと首を振る重量感のある動きが伝わってくる。その直後に一気にリールを逆転させる走りを見せた。慎重にランディングするとブルーバックの52センチの“ヒレピン”レインボートラウトだった。

 ちなみに私のフライは全てカエシのないバーブレスフックだ。その利点はまず人に安全なこと。日光のような観光地では観光客の不意な接近に注意しよう。またリリースする魚のダメージを少なくできる。写真を撮ったレインボーは元気に淵に帰って行った。帰る前に自然環境を生かした水産業振興の試験研究協力者として釣果のアンケート調査用紙を湖畔の事務所に記入提出することをお忘れなく。

 ※クマに注意=湯滝付近で目撃情報あり、朝夕は注意が必要。クマよけ鈴の携帯を推奨。

 ▼釣況 全国内水面漁業協同組合連合会・湯ノ湖釣り事務所=(電)0288(62)2524。1日券2000円。

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