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広島国際大硬式野球部 広島六大学連盟加入で新たな歴史の第一歩 全国の道に挑む

[ 2023年4月4日 06:30 ]

今シーズンから広島六大学野球で“新章”を迎える広島国際大硬式野球部
Photo By スポニチ

 広島国際大(広島県東広島市)硬式野球部が8日に開幕する広島六大学野球連盟で新たな歴史の第一歩を踏み出す。昨年までは中国地区大学野球連盟所属だったが、広島国際学院大の脱会をきっかけに広島六大学野球連盟に新加入。18年秋に大学の強化指定クラブとなりステップアップしてきた硬式野球部が、今後は全国大会出場を目指し“新章”を迎える。

 広島六大学連盟新加入で環境は大きく変化する。野津孝太主将(3年)は「(中国地区大学野球連盟でシーズンを迎えていたら)2部だったので優勝しても1部昇格だったのが、優勝したら全国への道につながるためみんなのモチベーションは上がっています」と、新天地での挑戦に期待感を高める。

 大学から強化指定クラブに選ばれた18年秋、硬式野球部が所有するボールは1ケースだけだった。打撃練習用のケージは一つ、ティーバッティング用のネットはなく、故障した打撃マシンが倉庫に置かれていた。19年6月に就任した西亀圭二監督(41)は「当時は中国地区野球連盟の4部でしたし、ヘルメットなど(道具全般が)そろっていなかった」と振り返る。

 19年秋に4部優勝を果たし3部昇格を決めたが、20年春は新型コロナの感染蔓(まん)延によりリーグ戦中止に。秋季リーグ戦で3部優勝も入れ替え戦は中止となった。21年春の3部優勝から2部に昇格。21年秋、昨年春秋と2部で戦ってきた。強化指定クラブ認定で選手は集まるようになってきたが、まだまだ道は半ばだ。ただ、今回の連盟移籍で大学側をはじめ、周囲の注目度は以前とは違ってきた。

 広島六大学野球春季リーグ戦は8日開幕。近大工学部や広島経済大といった全国大会での実績を持つ大学と戦っていく上で鍵を握るのは投手陣だ。昨秋に捕手から投手に転向した伊藤光希(4年)は、リリーフから先発に回る。「秋はストレートとスライダーだけでしたが、カーブを練習してきました」と、チームNo・1の球威を武器にマウンドに立つ。リリーフの胡悠大(4年)とともに「春のリーグ戦が学生で最後になるかも分からないので、悔いがないように楽しく試合に臨みたい」と、決意を示した。

 チームとして文武両道も重要なテーマ。西亀監督は「野球がうまくても成績が悪ければメンバーから外します」と、学生の意識を高めた上でのチーム強化を目指していく。

 ▽広島国際大硬式野球部 1999年創部。2018年秋に大学の強化指定クラブになる以前は中国地区大学野球連盟の3部と4部を行ったり来たりしていた。19年春は4部で2位。19年秋に4部優勝、入れ替え戦2勝1敗で3部に昇格した。21年春に3部優勝、入れ替え戦2勝で2部昇格。21年秋は4勝6敗で3位、22年は春秋ともに4勝6敗の4位。

 ▽広島国際大 1998年(平10)、医療福祉学部、保健医療学部の2学部5学科で「保健・医療と福祉を軸に世界平和を創造する大学」という理念の下、社会の幸福と福祉に貢献する人材の育成を目指して開学。2001年(平13)に人間環境学部、02年(平14)には社会環境科学部、04年(平16)に薬学部の増設などを経て現在は保健医療学部、総合リハビリテーション学部、健康スポーツ学部、健康科学部、看護学部、薬学部がある。

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