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大阪学院大ゴルフ部

[ 2020年3月3日 05:30 ]

常勝軍団を目指す大院大ゴルフ部(撮影・後藤 正志)
Photo By スポニチ

 【今年は実力で日本一!昨年全国大学対抗戦“幸運”V さあ4度目の全国制覇】

 大阪学院大ゴルフ部は昨年6月に全国大学対抗戦で初優勝し、15、16年秋の信夫杯争奪日本大学対抗戦連覇に続く3度目の全国制覇を果たした。長らく2強とされた日大、東北福祉大と伍(ご)して戦う力を蓄え、新たなシーズンに臨む。一般にイメージされる体育会とは一線を画すフレンドリーなチームワークが特色。しかし新主将の若原亮太(3年)は現在の隆盛を長く受け継がれる伝統にするため新たなスタイルの確立を目指す。

 勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし。プロ野球南海などで活躍した野村克也さんが引用したことで広く知られるが、江戸時代の肥前平戸藩9代藩主で剣の達人だった松浦静山の言葉だ。

 男子は昨年6月の全国大学対抗戦で初優勝した。井上尚彦監督(55)は「ひっくり返せた理由はわかりません」と振り返る。1打差の首位でスタートした最終日はハーフ終了時に日大に9打差、東北福祉大に3打差をつけられながら、最後に1打差で逆転。「勝ちたい気持ち、チームワークは(ライバルも)みんな持っている。個々の技術は日大、東北福祉大が上です」。それでも勝機を逃さない地力をたゆまぬ努力で蓄えていた、とは言えるだろう。

 大学敷地内に打球場やアプローチ練習場を備え、複数のゴルフ場の協力を得て練習環境は整っている。しかし技術を磨くだけでは不十分だと言う。「人間的な成長がなければゴルフの成長はない」。ゴルフは基本的に審判不在で自己申告により成り立つ。スコア改ざん、ボールの位置を変えるなど、心に隙(すき)があればウソやごまかしが入り込みやすい。「良くも悪くも人間性が出る。だから日常生活から律しなければいけない」。そういう意味も込め、部の基本理念の一つにEtiquette(礼儀・作法・常識・思いやり・感謝)を掲げる。

 3度目の全国制覇を果たし、一層の注目を集めて迎える新シーズン。若原主将は「目標はもちろん日本一。春も秋も両方勝ちたい。去年は運があったけど今年は“勝って当たり前”と言えるように日頃からしっかり取り組みたい」と意気込む。ただ、常勝軍団となるためには改革が必要と考え始めている。「先輩と後輩の関係がいい意味で崩れている。でも、ここから先が心配。僕らの代で、もっときっちりした方がいいかもしれない」。上級生と下級生の垣根が低く、たとえ競技未経験でも「うまくなりたい」という向上心があれば大歓迎する。そういう仲の良さは特色の一つだが、現状でいいのか、より良い形があるのか、メンバーと一緒に模索する構え。井上監督から「ドが付く真面目で、後輩からの信頼は絶大」と評される新主将のかじ取りに期待がかかる。

 プロ予備軍が多く在籍する中でも、砂川公佑(3年)副主将は昨年8月に日本学生選手権、10月に朝日杯日本学生選手権を制し、個人戦学生2冠に輝いたエース格だ。昨年10月のプロツアー、ブリヂストンオープンは初日3位発進(最終成績は6位)するなど手応えをつかんだ。将来の目標は「最年少で永久シードプレーヤーになる」と気宇壮大だ。男子の永久シードにはツアー25勝が必要で、達成した7人は青木功をはじめ、そうそうたる顔ぶれ。最年少到達は中嶋常幸の31歳6カ月29日で「年間3勝ぐらいしないと、この記録には届かない」と具体的にイメージをふくらませている。それが大言壮語に聞こえないほど部は活気に満ちている。

 ▽大阪学院大学 前身は1940年(昭15)開校の関西簿記研究所。63年(昭38)に現在の名称に。所在地は大阪府吹田市岸部南2の36の1。陸上競技部(女子)、バスケットボール部、サッカー部、チアリーダー部なども全国の舞台で活躍している。

 ≪高校男女&大学男子は全国制覇、“グランドスラム”へ女子・山下主将決意新た≫男子に負けじと女子も全国制覇を目指す。大阪学院大高は男女とも全国大会優勝の実績があり、山下真生(3年)主将は「残るは大学の女子だけなんです」と新シーズンにかける思いを明かす。小6から始めた競技の魅力を「努力すればうまくなる。やったぶんだけ成果が形になる」と語るだけに練習熱心。ドライバーの飛距離は出なくても、確実にフェアウエーに置いてアプローチでしっかり寄せる。堅実なプレーでチームを引っ張る。はまっているのは韓流アイドル「SEVENTEEN」で、中でもサブボーカルを務めるジョシュアが「メッチャかっこいい」とお気に入り。好きなプロにイ・ボミを挙げ「かわいいし、スタイルが良くて、ゴルフもうまい」。才色兼備のプロを目標にしている。

 ≪OB木下稜介プロ、全英OPで海外メジャー初出場≫プロで活躍するOBの木下稜介(28=ハートランド)は「後輩たちの全国制覇は先輩として、うれしい。僕も頑張らないと」と表情を引き締めた。今年1月のSMBCシンガポールオープン6位で、自身初の海外メジャーとなる7月の全英オープン出場権を獲得。“20代でメジャーを経験する”という夢を実現させる。「自分もいずれ海外でプレーしたい。力試しじゃなくて、しっかり結果を出したい。(全英までに)1勝して勢いをつけたい」と気合が入っている。

 【魅惑の学食 人気店がコラボ「人類みな飯類」】関西屈指の人気ラーメン店「人類みな麺類」などを展開する「UNCHI(株)」がプロデュースした「人類みな飯類」。メニューにある3種類のラーメン「人類みなOGU」「くそオヤジ最後のOGU」「世界一暇なOGU」(いずれも学生・職員は500円、一般700円)はそれぞれの店舗の味を再現しており、行列ができる名店の味をその場で食べ比べることができる。しかも替え玉が1回無料とあって、学生には大人気。現在は春期休暇期間で、新学期に合わせて営業を再開する。

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