×

スポニチキャンパス

東筑紫短大卓球部

[ 2019年6月27日 05:30 ]

元気に活動するメンバー(左から)藤崎有香、安藤優奈、藤村美来、近藤眞子、小林梨音
Photo By スポニチ

 【明るく楽しくケガなく 九州のてっぺん獲るぞっ】

 福岡県北九州市の東筑紫短大卓球部は矢野正人監督(61)の下、マネジャーを含めた6人(選手5人)で活動中だ。上位3校が全国大会に出場できる5月の「全九州学生春季大会女子団体戦」では惜しくも4位に終わった。現在は7月6日にある九州インカレの女子団体戦優勝を目指している。

 4月にオープンした体育館にリズミカルな音が響く。旧体育館は、狭いスペースに卓球台3台を横1列の状態に置くしかなかった。現在の新たな練習場では2台を広々と置けるため、開放的になった。

 練習の質が上がった。藤村美来主将(2年・中村学園女子)は「下がったプレーもできるようになった」と実感。安藤優奈(2年・鹿児島城西)は「新たな気持ちで頑張ろうとなった」と感謝している。

 体育館の竣工式には日本生命の村上恭和監督と12年ロンドン五輪女子団体銀メダリストの平野早矢香が登場。藤村は、「練習だけじゃなく日頃の生活から卓球に結びつけている」という平野のエピソードが印象に残った。

 実演では部員が協力。平野と相対した藤崎有香(2年・鹿児島女子)は「凄く緊張した。目の前に立っただけで存在感に圧倒された。アドバイスも的確で分かりやすかった」と感激した。
 メダリストとの対面を試合結果につなげたかったが、5月の「全九州学生春季大会女子団体戦」では悔しさを味わった。6チーム(東筑紫短大、福岡大、沖縄国際大、熊本学園大、志学館大、大分大)のリーグ戦で4位。上位3チームに与えられる7月の「全日本大学選手権」の出場切符を逃した。

 気を取り直して、7月の「九州インカレ」の女子団体戦の優勝が今の目標。8月には「全九州学生秋季選手権」がある。リーグ戦で争われ、もし最下位となれば2部との入れ替え戦に回る。藤村は「団体はみんなで勝ちたい」と上位へ燃える。

 小、中学校から競技を続ける経験者ばかりだが、どこかバチバチとした雰囲気がある高校までとは違って、モットーは「明るく、楽しく、ケガなく」。週6日、約3時間の練習は課題を克服することに焦点を絞り、助け合いながら汗を流している。安藤は「高校ではなかなか思うようなプレーができなかったけど、今は肩の力を抜いて思いっきりやれている」と話した。

 勉強面もおろそかにしていない。食物栄養学科の藤村は「高校時代から興味があったので、勉強も嫌じゃないです」と爽やかな表情。保育学科の安藤は現場の実習を経てますます憧れを強くした。卒業後は保育士になるつもりだ。

 ▽東筑紫短期大学 福岡県北九州市の私立大学。1950年(昭25)に設置。主な学科は美容ファッションビジネス学科、保育学科、食物栄養学科。学校の根本方針は「宇宙の根源をなす神の意志を似て心とする平和理念に基づいた教育」。

 ≪近藤、幼なじみ早田ひなの活躍励み≫今年4月の世界卓球(ハンガリー大会)ダブルスで、伊藤美誠との「みまひな」で銀メダルを獲得した早田ひな(18=日本生命)と、保育学科の近藤眞子(1年)は昔からの知り合い。競技を始めた小学4年の頃から北九州市内の石田卓球クラブで切磋琢磨(せっさたくま)し、希望が丘高でも一緒。「強くて努力家。技術的にはフォアドライブにパワーがあって、回転量がほかの人とは違った」と振り返る。性格は明るくて全く人見知りをせず、誰にでも優しいという。現在でも対話アプリのLINEで連絡を取り合い刺激をもらっている。ちなみに早田の姉、すみれさんは、東筑紫短大卓球部のOBだ。自身は高校時代の先輩が進学していたこともあり、大学で競技を続けた。真新しい体育館での練習は「やりやすくて打ち込めている」と手応え。保育士を目指し、「短大での時間は短いけど卓球と勉強を両立したい」と意気込んだ。

 ≪小林、全国大会出たい≫サウスポーの小林梨音(1年)は中学1年から卓球を始めた。高校は中村学園女子。新人戦の九州大会の団体戦に出場したのをきっかけに「高校でやめるつもりだったけど、もっと続けてみよう思った」と高いレベルを真の当たりにして競技継続を決めた。大学での目標は全国大会に出ること。「団体戦に出場して勝ちたい」と誓った。

続きを表示

この記事のフォト

バックナンバー

もっと見る