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全国4強へアタック!! 帝塚山大女子バレーボール部、打倒・関東へ高さとパワー不足解消だ

[ 2022年4月12日 05:30 ]

元気いっぱいの帝塚山大バレー部のメンバー(撮影・米田 充利)
Photo By スポニチ

 関西学生バレー女子1部春季リーグで3連覇を目指す帝塚山大(奈良市)の新たなシーズンがスタートした。昨年までの主力だった吉田美海(現デンソー)、中野樹里(現ブレス浜松)が卒業。メンバーが大きく変わったディフェンディングチャンピオンは、次なる目標を全日本インカレでのベスト4に定め、まずは関西で足場を固める。

 帝塚山大女子バレーボール部が目指すのは全国レベルでの強豪チームだ。関西では選手個々の能力、高さでトップに駆け上がったが、全国大会で結果を残すためにはさらなる強化が必要となる。

 「この2年、全日本インカレに出場したが、関東のチームには力負けしてしまった。自分たちの高さとパワーはまだ通用しないっていうのは分かったと思うんですね」

 就任6年目の本田知広監督(42)は現状のチーム力を認識しつつ、関西の常勝チームから全国上位クラスを視野に入れる。

 吉田、中野と攻守の中心メンバーが抜けたが、セッターの大西風歌主将(4年=高知中央)は健在。1年生春からリーグ戦に出場しており、大学最終学年となった今年はさらにトスワークに磨きがかかったプレーを見せてくれそうだ。「攻撃では大きな選手が多いので(チームとして)大きな変化はないと思いますが、ディグ(サーブ時以外のレシーブ動作)の面ではちょっと弱くなっているかもしれません」

 攻撃面は、新エースとして期待される横田希歩(4年=富岡東)のスパイクとともに武器となるのが速攻。特に、ミドルブロッカーの尾木美奈(4年=高知中央)と大西は高校からチームメートだっただけに息はぴったりだ。尾木は「自分たち最上級生がチームを引っ張っていかないといけないと思っています。攻撃では(前衛に入った時に)どれだけ得点できるかが自分の役割だと思います」と大西とのコンビバレーに自信を見せる。

 チームとしての今年の目標は、全日本インカレでのベスト4以上。大西主将は「関東の大学との対戦は、大きいチームばっかりで拾い負けしてた部分がありました。レシーブを大事にして、打ち勝てるようにできたらなって思います」と、打倒関東に意欲を燃やし、尾木は「それなりにプレッシャーもありますが、連覇しないといけないなっていう思いがすごくあります」と、まずはリーグ戦3連覇に照準を定めている。

《“全日本級”最高到達点誇る頼もしい1年生・堀由佳》
 Vリーガーになった主力が抜けたが、頼もしい1年生が入部した。春高バレーに出場した開智(和歌山)のエースだった堀由佳だ。武器はジャンプ力。最高到達点3メートル5は、全日本選手と比べても遜色がない。「ブロックの上からスパイクを打ちますからね。ポテンシャルはかなり高い」。本田監督が将来のVリーガーと言う大物新入生だ。

 「高校のトレーナーがジャンプ力を伸ばすトレーニングをしてくれました。それまでは2メートル85ぐらいでした」

 ジャンプ力のアドバンテージは、ブロックでも威力を発揮するだけに戦力として大きな期待がかかる。

 ただ、堀の経歴はユニークだ。小学4年まで住んでいた三重では新体操に傾倒していた。和歌山に引っ越しした際も新体操を続けたかったが、その環境はなかった。「何か新しいことを始めようと思ったのがバレーボールでした」

 順調にステップアップしてきた堀の将来の夢は、やはりVリーガー。「高校の時に対戦した強いチームのエースはみんなプロに行っているので、そういう人たちを追い越せるようなプレーヤーになりたいです」。大学での練習に参加した直後は、セッター大西主将の予想を上回る打点を披露したという驚異のジャンプ力に注目だ。

 ▽帝塚山大学 1964年(昭39)に開学、奈良市内に東生駒と学園前の2キャンパスがあり、6学部7学科2研究科で学生数は約3500人。女子バレーボール部のほか硬式野球部、レスリング部、ラグビー部の4クラブが大学の強化指定クラブとして活動している。

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