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【関西医療大サッカー部】ピッチの勝利&選手ケアを全力アシスト 将来トレーナーを目指す部員も

[ 2023年6月6日 06:30 ]

関西医療大サッカー部の学生たち(撮影・平嶋 理子)
Photo By スポニチ

 近代スポーツでアスリートたちを支える存在として欠かせないのがトレーナーだ。ケガ予防からリハビリまで選手に寄り添い、最大のパフォーマンス発揮の手助けをする。今春、4年ぶりに開催されている関西医療系サッカーリーグに参加している関西医療大(大阪府泉南郡熊取町)サッカー部には、選手としてだけでなく将来のスポーツトレーナーを目指して活動する部員もいる。

 スポーツ医学の発展とともにトレーナーの仕事も高度化してきた。日本でスポーツトレーナー制度が始まったのは、1994年の「日本体育協会(現日本スポーツ協会)公認アスレティックトレーナー」設立からとされている。

 大学開学20周年を迎えた関西医療大の保険医療学部には、はり灸(きゅう)・スポーツトレーナー学科があり、国家資格の鍼灸(しんきゅう)師とアスレティックトレーナーの受験資格を4年間で得ることができる。また、大学内のクラブ活動や他大学との連携でトレーナーとして関わることで実習を兼ねた活動ができるのも資格取得の大きな手助けとなる。

 増田研一学科長(60)は「勉強も大事ですけど、現場に出てというのが一番大事だと思います。トレーナーに関しては、卒業生がすごく力を貸してくれるのは助かります」と実地体験の機会に恵まれている環境に感謝する。

 サッカー部の大澤一真(4年)は高川学園高(山口)で全国高校選手権に出場した経験を持つが、3年生の春に右膝を痛めた。そのため、選手としてさらに上を目指すことからスポーツトレーナー志望にシフトし、チームメートに関西医療大のことを聞き、進学先を決めた。「将来的にはJリーグのクラブでスポーツトレーナーができたらと思っています」。サッカー部の練習では選手としてのトレーニング以外にトレーナー実習として練習に参加する日もある。「練習メニューを考えたり、テーピングをしたり」と、練習を支える側の活動でトレーナー業務の経験を積んでいるのだ。

 大学としてもアスレティックトレーナー資格取得へ完全サポートを掲げていて、在学中から現場での実習・見学ができる環境を整備。卒業生は、日本代表クラスをはじめフットサル、JFAアカデミー、ユニバーシアードやJリーグクラブのサッカー関連、メジャーリーグ、NPBの野球関連、Vリーグ、Bリーグ、ラグビーなど多岐のスポーツ競技でトレーナーとして活躍している。

 トレーナーの仕事には、はり・灸の東洋医学は無論、西洋医学の知識も必要とされ、勉強量は多い。しかも、アスレティックトレーナー検定試験の合格率は約20%という難関だが、その需要は各スポーツ競技で高まっている。

 ▽関西医療大 1985年(昭60)に関西鍼灸短期大学として開学。2003年(平15)に関西鍼灸大学に。07年(平19)、関西医療大学に校名を変更。12年(平24)に鍼灸学科をはり灸・スポーツトレーナー学科に変更した。現在は保健看護学部、保健医療学部の2学部6学科。クラブ・サークル活動はサッカー部のほか、フットサル部、バドミントン部、テニス部、陸上競技部、ハンドボール部や柔道部、ボクシング部などがある。

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