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同大サッカー部

[ 2019年5月14日 05:30 ]

1部定着を目標とする同大イレブン(撮影・成瀬 徹)
Photo By スポニチ

 【令和で復権 脱2部!全員の志は未来へつなぐ“1部定着”】

 同大サッカー部が復権への第一歩を踏み出した。関西リーグを4度制し、Jリーガーも輩出していたかつての実力校は近年、1部と2部を往復。2部Aリーグを舞台に戦う今季の目標は1部昇格だけではなく、未来永劫(えいごう)の1部定着だ。雌伏の時を経て復活すべく、奮闘するイレブンに注目だ。

 イレブンの熱気がピッチを支配している。7年前から続く降格と昇格の繰り返し。それでも同大サッカー部に、あきらめや投げやりな雰囲気はない。

 「まずは1部に上がる。そして5年後、10年後に強い同志社をつくる。それが目標です」

 何人ものJリーガーを輩出し、関西リーグの優勝は4度。歴史ある部をまとめる主将のDF西中竜斗(4年)は全員の思いを力強く代弁した。

 昨季の課題は明確だ。攻守ともにアグレッシブにアクションを起こすことをテーマに掲げながら、終盤に息切れするのが毎度のパターン。リーグ戦後期はケガ人が続出する不測の事態もあり、4勝15敗3分けに終わった。制度や環境など強豪校との差を列挙したらキリがない。ハンディを創意工夫で乗り越える努力を続けている。その一つが、縦割りミーティング。普段は時間を区切り、AからDまでの4チームがそれぞれ練習を行っているため、陥りやすいコミュニケーション不足を解消するのが目的だ。「人数の多さもあり、どうしても一体感が足りなかった。今は各カテゴリーにリーダーを置いて、頻繁に連絡を取るなどしている」と西中は意図を説明。もう一つが短期間ごとに区切り、トレーニングを消化するビリオダイゼーションと呼ばれるプログラムだ。3年前から取り入れており、望月監督は「やり続けていることで変わってきている」と効果を実感している。

 側面から小さな改革を行いつつ、人一倍、今季に懸けているのが清水ユース出身で、エースFW中野優太(3年)だ。昨年2月の練習試合中に左前十字靱帯(じんたい)を断裂。「それまで大きなケガをしたことがなかったし、1部にかける思いが強かったので…」。もどかしさを抱きながらリハビリに明け暮れ、復帰したのは昨年11月のリーグ戦終盤だった。体のケアに最善の注意を払い迎えた今季、2戦目の阪大戦では2得点。「2部だとどのチームも勝ち点1でもという感じで食らいついてくる。難しい場面が多いけれど、2部の得点王を目指すぐらい頑張らないと1部昇格は見えてこない」と高いノルマを設定している。

 1995年以来遠ざかる関西リーグの頂点。引き分けでスタートしたリーグ戦の前期は以後、順調に勝ち星を積み重ねている。復権の第一歩は令和元年に記す。

 ≪OB望月監督、180人の大所帯に競争期待≫選手とともに、復活を期すのがOBでもある望月慎之監督(46)だ。現役時代はDFとして活躍し、リーグ優勝はもちろん、全日本大学選手権準優勝にも貢献。Jリーグの京都を経て、1998年に母校のコーチ、2007年に監督に就任した。当時と比べ、部員数は倍以上に増え、大学のカリキュラムも変ぼう。苦労は多々あるが、「人数が増えるということはそれだけ競争が多いということ」と前向きに捉えている。後輩へ伝えているのは「2部で戦いながらも、1部中位レベルの実力をつけないと定着はないよ」という先を見据えた教え。バックアップしながら、再び母校が花開く時を待つ。

 ▽同志社大学 1875年(明8)に新島襄が前身となる「同志社英学校」を設立、1912年(明45)から現在の名称に。今出川校地と京田辺校地に14学部で約2万7000人の学生が在籍。ラグビー部、硬式野球部、空手道部など多数のクラブが全国の舞台で活躍する

 【180通りのサポート考えるマネジャー】

 180人もの大所帯を陰で支えるマネジャーは愛にあふれている。木村麻里さん(4年)は高校時代もサッカー部マネジャーをしており、迷うことなく入部。「180人いるということは性格も180通り。それぞれのことを考えながら、サポートできればと思っています」という気配り派だ。

 吉田梓さん(4年)は1年の冬からの途中入部。チームスポーツに興味があり、いくつかの部を見学した中、「練習を見て直感で決めました」と“一目ぼれ”して門を叩いた。「お母さんみたいなマネジャーになりたいなと思っていて、毎日サッカー部のことを考えています」と惜しみない愛情を注いでいる。2人の共通の思いはもちろん、チームの勝利。後輩マネジャーと力を合わせ、勝利の女神となる。

 【魅惑の学食 ダントツの人気「鶏ポンから揚げ定食」】

 京田辺キャンパスにある「Davis Caf‘e(デイヴィスカフェ)」の「鶏ポンから揚げ定食」(520円)は店内でダントツの人気メニュー。柔らかくあっさりとした鶏のもも肉6個を使い、ポン酢と大根おろしをかけた逸品はシンプルだが飽きないおいしさ。卵焼きやエクレア等、多様な種類から選べる小鉢と4つのサイズがあるご飯、みそ汁付き。各クラブの練習場近くに店舗があり平日は午後9時まで営業、またお盆やお正月以外はオープンしているので練習終わりや休日の時でも安心して利用できるのがうれしい。

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