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近畿医療専門学校柔道整復学科 選手を陰から支える!最大限の魅力引き出す! 欠かせない存在になるために

[ 2023年1月10日 07:00 ]

テーピングの指導を受ける近畿医療専門学校柔道整復学科・石井君(手前左)(撮影・後藤 正志)
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 現代スポーツの競技力向上に欠かせないのが、トレーナー技術や科学的トレーニング方法でのアプローチだ。根性論が幅を利かせたのは昭和世代。今では、体の動きを知り個々の特性に合った練習方法を実践するのが上達の基本となった。近畿医療専門学校(大阪市北区)では、アスリートを支えるスポーツトレーナーや柔道整復師、鍼灸(しんきゅう)師を目指す学生たちが専門知識を身につける日々を送っている。

 野球、サッカー、バスケットボール…。トップレベルの舞台で活躍するアスリートだけでなく学校の部活動でもトレーナーの存在は欠かせない。

 競技者を陰から支えるスポーツトレーナーを目指すなら柔道整復師や鍼灸師の資格は大きな武器となる。脱臼や骨折の応急処置やケガをした箇所を手技で手当てできる柔道整復師、ツボを刺激する「はり・きゅう」で治療する鍼灸師は、アスリートのコンディションを整え、最大パフォーマンスを引き出す手助けを担うからだ。

 柔道整復学科の石田和臣(1年)は「大学進学も考えましたが、5歳から柔道をしていて、中学3年の時に右肘を裂離骨折(剥離骨折)、高校3年の時は左膝半月板を痛めた経験から柔道整復師になることを目指しました」と、自身の経験を生かせる道を選んだ。柔道競技でも、昨年8月に行われた第52回全日本実業柔道個人選手権大会男子60キロ級ベスト8の成績を残したが「競技は学生の間だけです。将来の夢は自分の整骨院を経営すること」と、柔道部で心身を鍛えつつ明確なビジョンを持って資格取得の勉強を積んでいる。

 柔道部は全国柔道整復学校協会柔道大会団体男子優勝、同女子準優勝の実績がある。国士舘大学時代にロス五輪、ソウル五輪柔道男子95キロ超級金メダリストの斉藤仁(故人)の指導を受け、特別顧問をしていた近畿医療専門学校に柔道部をつくる際に「おまえが日本一にしろ」との命を受けて創部1年目から指導している東入来健太監督(37)は「部活動なら普通、全国優勝とかを目指すのはもちろんなんですけど、本当に人の気持ちを考えられる、人のために動ける気持ちを持って社会貢献、地域貢献できる人材を育てるのが一番の目標ですね」と話す。

 社会貢献、地域貢献の精神は、アスリートを支えるスポーツトレーナーと通じる面もある。アスリートというより「真の柔道家」育成を目指し、学生の夢実現を側面からサポートしている。

 ▽柔道整復学科スポーツ科学コース スポーツには、5大基礎体力と呼ばれる「動体視力」、「持久力」、「筋力」、「瞬発力」、「跳躍力」がある。それらを計測し「どこを、どのように、どこまで強化したら、どんな効果が期待できるかの追求を目的に、それを支える人材を育成する。

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