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西南学院大応援指導部チアリーダーHEARTIES

[ 2018年4月26日 05:30 ]

九州選手権上位に入り「JAPAN CUP」を目指す西南大チアリーディング部
Photo By スポニチ

 【笑顔はじけて心も躍る全国の道】

 西南学院大応援指導部チアリーダーHEARTIES(ハーティーズ)は、いつも爽やかな笑顔を浮かべ、元気いっぱいに活動中だ。チームの目標は7月8日の九州選手権で上位に入り、日本一を争う「JAPAN CUP」(8月31日〜9月2日)へ出場すること。本田愛実主将(3年)を中心に、部員33人が息の合ったパフォーマンスを披露しようと懸命に励んでいる。

 緑と黄色のユニホームに身を包んだ選手たちは、輝くような笑顔でパフォーマンスを展開する。チームスローガンである「常笑」(じょうしょう)の言葉通りだ。鹿児島実高からチアリーディングに励む本田主将は、競技の魅力を「自分も笑顔になれるし、人を元気づけられるところ」と語る。

 多くの部員が大学から競技を始めた。初心者ばかりでも互いの協力と工夫で結果を残してきた。九州選手権の「規定演技部門」を2連覇中。大会は2部門の合計点で争われ、成績上位は全国大会に出場できる。「自由演技部門」は、仲間の肩に立ち、その上にまた人を乗せたり、選手が宙に飛んだりするなどの派手さがある。もう一方の「規定演技部門」は、演技者16人全員で声をそろえながら縦横無尽にダンスする。組み体操のような立体的な動きがない「規定」は「平場」とも呼ばれ、“平場の西南”との評価を得るほど伝統的に強い。本田主将は「めっちゃ力を入れてます。伝統を崩さないよう、今年も優勝したい」と宣言した。

 週4日の練習は、体育館にマットを敷いて行う。本田主将は全体的なまとめ役で、練習を引っ張るのは副主将の古屋成美、浅香真夕(ともに3年)の2人だ。古屋は宮崎日大高からの経験者。「ただの友達じゃなくて、お互いを高められるよう、厳しいことも言うようにしています」。時には心を鬼する。なぜなら「みんなで指摘し合って、演技ができたときのうれしさ。達成感が凄い」からだ。互いに意見を出し、より良いものを生み出す雰囲気をつくろうと奮闘している。

 もう一人の副主将である浅香は演技中に、スタンド(肩の上に他の選手が立つ状態)を2段に組んだ頂上に立つハイトップを務める。宙に跳び、非常に目立つポジションを1年秋から任された。「頂上(約3メートル)からの景色は最高です。みんなの思いを伝えるのが私の役目」と目を輝かせる。部内ルールでハイトップは体重43キロ以下を維持しなければならない。「食べないと太りやすくなる」と聞き、朝食をしっかり食べて間食は厳禁。「上で輝くため」に努力を続ける。

 副主将2人は練習メニューも考えている。ともにチームの課題に挙げたのは声。理想は「低くて会場に通る声」と浅香。ただ、「まだ声が高い。発声練習をしないといけない」と古屋はレベルアップを目指す。総合力では日本文理大が不動の存在。「絶対、総合2位は死守したい」と本田主将。その先に、全国の景色が待っている

 【勝利の女神だ 野球、アメフット、ラクロス…「応援担当」が盛り上げます】

 チアリーディング部は勝利の女神だ。応援に駆けつけた14日の九州六大学野球開幕戦で福岡大に勝利。22日の九国大戦も逆転勝ち。中島優紀美(3年)は「勝ってくれてよかった」と満面の笑み。

 チームには「応援担当」と呼ばれる役職がある。応援全体を統括し、部員に指示を出す、名前のボードを掲げるなど盛り上げ役だ。中島と高石七帆、瀬戸崎仁妃(いずれも3年)が担当。さまざまなスポーツがシーズン開幕を迎える春と秋に備え、部内テストを繰り返して応援メンバーを選抜する。「伝統を崩さないため」と中島は説明する。

 来月3、4日の「博多どんたく祭」に出演するほか、アメリカンフットボール部やラクロス部の応援、学内行事出演など活躍は多岐にわたる。部員33人で一番の声量を誇る高石は「ここぞという場面で盛り上げられたら」と意気込む。本番以外でも元気いっぱいで「(大声は)苦じゃない。むしろ出てしまう」と楽しそう。運動部経験はなくても「部としての目標が明確」という理由で入部した中島も奮闘中。「西南の名に恥じないよう活動できれば」と誓った。

 【男子部員2人の存在大きい 選手支えるベースの安倍、身軽さ武器の川上】

 福岡大大濠高で競技経験がある男子部員2人の存在は大きい。安倍(あんばい)昂佑(3年)は、上に乗る選手を持ち上げたり、つかんだり、支えるベースとして活躍中。「どのタイミングで上げるのがベストなのか、試行錯誤している」と話す。川上意居(いおり・2年)は、体操選手のようにロンダートから後方宙返りを決めるなど身軽さが武器。「大勢の観客が見る中の演技は、気分も高揚するし、楽しい。みんなと喜び合いたい」と熱心に取り組む。

 【意気込む本田主将 今年こそインカレ決勝へ!】

 3年生は12月の全日本学生選手権(インカレ)を最後に引退する。昨年は決勝にあと一歩及ばず、準決勝敗退。初の決勝進出まであと5点足りなかった。「決勝進出は今年の目標の一つ」と本田主将は意気込む。

 ▽西南学院大 福岡市早良区西新6丁目にある私立大学。略称は西南大、西南。1916年(大5)創立。文学部、経済学部など7学部を専攻できる。主なOBはプロ野球選手の門田富昭(元大洋)、蓬莱昭彦(元西武、中日)、井上公造(芸能レポーター)ら。

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