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山口蛍 ハノーファー残留よりも厳しい選択

古巣復帰を希望している山口蛍
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 ドイツ・ブンデスリーガのハノーファー所属の山口蛍が、古巣のセレッソ大阪への復帰に近づいているようだ。正式決定も間近と、報道されている。

 ヨーロッパのクラブへ移籍した日本人選手がJリーグへ戻ってくると、どうしてもネガティブな印象でとらえられがちだ。半年で戻ってきても、1シーズンでも、2シーズンでも、「通用しなかった」とか「失敗だった」とまとめられてしまう。

 ただ、外国ではレアなケースではない。

 日本にやってきた外国籍選手のなかにも、開幕から数カ月で退団した選手は多い。だからといって、その選手が母国のメディアから失格の烙印を押されるわけではない。日本からブラジルへ戻り、ヨーロッパへ移籍していった選手もいる。

 山口は複雑な事情を抱えている。3月の日本代表戦でケガをしたことで、現在は長期離脱中である。さらに、ハノーファーは2部へ降格してしまった。日本でしっかりとケガを完治させ、Jリーグから再スタートを切りたいとの考えを深めたとしても、個人的には理解できる。セレッソがJ2であっても、だ。

 ブンデスリーガでこれだけ多くの日本人選手がプレーし、イングランド・プレミアリーグの優勝クラブやイタリア・セリエAの名門にも、日本人選手を見つけられる時代である。山口が半年でJリーグに復帰したとしても、ヨーロッパにおける日本人選手の評価に傷がつくことはない。

 同じことは、山口自身にも言える。

 25歳という年齢は若くないが、あと数年でキャリアが閉じるわけでもない。ハノーファーで消化不良に終わった悔しさをセレッソで晴らし、チームのJ1復帰に貢献する。日本代表でポジションをつかみ、W杯ロシア大会の出場権獲得に力を注ぐ。その先にはレベルアップした自分がいるはずで、ヨーロッパ再進出のチャンスも巡って来るに違いない。

 このタイミングで帰国することになれば、周囲が騒がしくなるのは山口自身も想定しているに違いない。「ドイツのサッカーにまだなじんでいない」とか、「ケガで出遅れたので、ハノーファーのやり方を理解するのにもう少し時間がかかる」といった控え目な評価は、セレッソには持ち込まれない。復帰後のパフォーマンスがいまひとつでも、「サッカーになじんでいない」とは言われないだろう。ハノーファーに残留するよりも、ある意味では厳しい選択である。

 いずれにせよ、パワーアップした姿を見せてほしいと思う。国内復帰を選択するのなら、Jリーグでも成長できることを示してほしいのだ。(戸塚啓=スポーツライター)

[ 2016年6月18日 05:30 ]

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