【コラム】戸塚啓

ハーフナー・マイクの個性をいかせ

[ 2015年1月30日 05:30 ]

ハーフナーは、フェイエノールトからの誘いを断った
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 ハーフナー・マイクはどこへ行くのだろうか。

 昨年12月にリーガエスパニョーラのコルドバを退団した彼には、かつてプレーしたエールディビジのフェイエノールトが興味を示していると伝えられていた。だが、いまだ所属先は決まっていない。

 ヨーロッパの冬の移籍市場は、まだ数日の猶予がある。たとえば今週末のリーグ戦の結果を最終判断の材料として、どこかのクラブが名乗りを上げる可能性は残されている。

 Jリーグのクラブにとって、ハーフナーは魅力に欠けるタレントなのだろうか。

 リーグ戦にコンスタントに出場すれば、2ケタ得点は見込めるだろう。獲得にかかる資金がネックになっているのかもしれないが、名乗り出ることで折り合える部分はあるはずである。

 1メートル94センチの高さは、誰が見ても大きな魅力である。ただ、彼をチームに加えると、高さを生かした攻撃に特化してしまう懸念がある──簡単に言えば「使いにくい」という認識が、広がっているのではないかと感じられるのだ。

 サッカーの得点を分類すると、セットプレーが3割から4割、カウンターも3割から4割、ミスやアクシデントが1・5割から2割、チームの得意の形も1・5割から2割ぐらい、と言われる。少なくとも3分の1を占めるセットプレーでは、高さが大きな武器になる。空中戦に強みを持つハーフナーは、使い道のある選手だ。

 Jリーグにはポゼッションスタイルを標榜するチームが多く、長身のCFにクロスをどんどんぶつけるサッカーはあまり見かけない。毛嫌いをされているようなところもある。

 しかし、ポゼッションサッカーを追求しているとしても、セットプレーとカウンターを磨くのは当然の姿勢だ。「我々はポゼッションサッカーだから」という言い分で、セットプレーやカウンターからの得点に価値を見出さないのは、自分たちの得意な形に酔っているだけではないだろうか。

 ハーフナーという際立った個性を、我々が生かしてやる。自分たちが目ざすサッカーのスタイルに、彼を融合させる。彼の新しい才能を引き出す。そうした気概を持ったチームの登場を、僕は待ち望んでいるのだ。(戸塚啓=スポーツライター)

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