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【コラム】戸塚啓

2013年日本代表スケジュール

[ 2012年11月22日 06:00 ]

 先のオマーン戦で、日本代表は2012年の活動を終えた。同時に、来年のカレンダー作りも進行している。すでに2月6日のラトビア戦が発表された。

 各国代表のスケジュールは、FIFA(国際サッカー連盟)の定めるAマッチデーのカレンダーに基づく。2013年はオフィシャルマッチが12試合、フレンドリーマッチが3試合組まれており、合計15試合を戦うことができる。フレンドリーマッチとは、選手を拘束できる時間の短いゲームだ。

 日本は6月15日開幕のコンフェデレーションズ杯に出場するので、最低でもあと3試合プラスされる。ただし、同杯とスケジュールが重なる6月14~18日にAマッチが2試合設定されているため、現状では1試合プラスの16試合が最大数だ。また、3月26日、6月4日、6月11日はW杯最終予選として消化される。最終予選とコンフェデ杯を除くと、いわゆるテストマッチとして使えるのは13試合になる。そのうちひとつはラトビア戦なので、これからマッチメークが必要なのは12試合だ。

 3月22日のオフィシャルマッチデーに、イタリアと対戦するとの報道がある。アウェーで対戦できれば魅力的な一戦となるが、イタリアは来年のコンフェデ杯に出場する。同じ大陸連盟は別グループに振り分けられるため、コンフェデ杯ではイタリアかスペインと必ず対戦することになっている。イタリアと本格的な交渉に入るのは、12月1日のコンフェデ杯組み合わせ抽選後になるだろう。

 W杯ブラジル大会へ向けた準備は、実質的に来年9月以降になる。4月、5月、7月はAマッチデーがなく、8月15日はフレンドリーマッチである。そう考えると、5日間で2試合のオフィシャルマッチを組める9、10、11月が重要になってくる。

 W杯南ア大会の前年は、9月にオランダ、ガーナと対戦した。しかし、アジアカップ予選を戦わなければならなかったため、10月、11月は世界のトップランクと対戦できなかった。

 今回は足かせがない。Aマッチをもれなく強化に使うことができる。9月、10月は欧州、南米ともにW杯予選が行なわれ、11月はプレーオフが組まれているが、Aマッチデーに予選のない国もある。南米であれば、9月6日はアルゼンチン、同10日はチリ、10月11日はボリビア、同15日はベネズエラが、予選を戦わない。南米でのアウェーゲームも可能ではある。

 いずれにせよ、2013年のスケジュールが、14年のW杯に大きな影響をもたらすのは間違いない。上位進出に意欲的な選手たちの声を反映するスケジュールを、作り上げることができるのか。サッカー協会のマッチメークが注目される。同じ連盟同士は別グループとなるため、ブラジルかウルグアイ、スペインかイタリアと対戦することができる。(戸塚啓=スポーツライター)

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