月組・珠城りょう<下> これが男役の集大成「しっかり目に焼き付けて」

[ 2021年5月22日 05:30 ]

得意のスーツ姿でダイナミックにダンスする珠城りょう(右)
Photo By スポニチ

 兵庫・宝塚大劇場でサヨナラ公演「桜嵐記/Dream Chaser」(6月21日まで、東京宝塚劇場は7月10日~8月15日)を上演中の月組トップスター珠城りょう。

 「男役・珠城の姿をしっかり目に焼き付けてもらえると思います」。胸を張った通りショーの「Dream…」では、得意のスーツにソフト帽で情熱的なタンゴを披露するなど、ファンを魅了した。
 恵まれた体格で早くから頭角を現し、入団9年目のスピードでトップに就任した珠城。「未熟なのは私が一番分かっていた」。就任当初は重圧に押しつぶされそうだった。しかし「絶対“月組ってステキな組だね”と言わせてやる」。負けん気とファン、組子への強い思いを原動力に5年もの間、組を引っ張り、下級生にいたるまで個性あふれる組に成長させた。

 「今になると、そんな組の中心にいられることが誇らしい。振り返るとあっという間で、その瞬間瞬間をがむしゃらに“男役”“宝塚”“月組トップ”ということに全てをささげてここまで歩んできた」。集大成の舞台で輝く珠城の姿は格別だ。(土谷 美樹)

 ◇珠城 りょう(たまき・りょう)10月4日生まれ、愛知県蒲郡市出身。光ケ丘女子高を経て08年初舞台。月組配属。恵まれた体格とダイナミックなダンスで早くから注目を集め、16年9月トップ就任。身長1メートル72。愛称「りょう」。

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